京都から娘が帰ってきた。バイト先の乾物屋さんのご主人から娘が頂いてきた品々。
京都の乾物屋さんのお土産
一口に鰹節といっても色々あるらしく……
みそ汁・うどん・やさい煮物用の鰹節 品名:上花 品名:小亀花鰹 品名:枯本節
そもそも、「花かつお」っていったい何だ?
枯本節花かつお
調べてみたがよく分からない。いずれにしてもM.A.P.after5の扱うテーマからは外れている。分からないものは分からないままにしておくのがブログの良心。ともかくこれは最上級品らしい。
枯本節花かつおのラベル
料理に乗せる。
数の子の上に乗せた花かつお
なるほど、香る匂いが全く違う。きっとプリン体が詰まっているのに違いない。健康ゲームには反するが、まあ正月だから許してやろう。
雑煮に乗せれば踊る踊る。
花かつおが乗ったお雑煮
「そういえば」と、ばあさんが何やら食器棚の中をガサゴソ探し始めた。そして持ち出してきたのがこれ。
鰹節削り
あらま懐かしい。
「とがなくてもそのまゝ気持ちよく削れます」という表示
そういえば、鰹節を削るのは僕の役目だったっけ。
蓋を開けるとカンナが出てくる
開けてビックリ玉手箱。
かんなをはずすと昔の鰹節が出てきた
もしかすると30年近く前の鰹節かもしれない。なまり節だって枯本節になっちまうような年月。しかしもはやなーんにも匂わない。ちょいと削ってみたら、ちょいと香った。もしかすると、まだいけるかもしれない。

最上の田作り。
田作り 品名:最上田作

最高級の昆布。
天然利尻一等
「ダシしちゃあもったいない」と言ったらそれは違うと娘に教えられた。ダシだからこそ一番上等なもの使う。「ダシは金食い(かねくい)、近頃売れない」とは乾物屋さんの言。

乾物屋さん手作りの黒豆。
手作りの黒豆
まあーお上品なお味。

乾物屋さんの賄いでにしんそばを頂いたりするそうで、うらやましい限りである。
「にしんそばは表でたべるものではない」、これも乾物屋さんの言。

大本山相國寺のお坊さんも鰹節を買いに来る。店の片隅にある値段は安いが質は最高という品をひとつふたつ買っていくという。
「よう知ってはる」、これもまた乾物屋さんの言。領収書のあて名はもちろん「相国寺」。
(※相国寺は御所の北にある大きな由緒あるお寺。でも余程京都通、仏教通でなければ知らないみたい。実は金閣寺銀閣寺は相国寺の小院なのである。てなことを知ったかぶりして書いているが、小生も今日まで知らなかった。)

暮れは大家さんに年越しソバを御馳走になったらしい。大家さんの弟さんは割烹をやっていて、藤原道長の流れをくむ冷泉家の御節(おせち)を作っている。明治になって、多くの公家が東京に移り住んだが、冷泉家は京都に残り大震災や戦災を免れた。その現存する唯一の公家屋敷が御所の北にあるのだ。

娘は、除夜の鐘のハシゴをしたらしい。「第~鐘」という整理券のようなものを貰って、ひとつひとつしっかり余韻が消えるのを待ちながら、お坊さんの指示にしたがって突く百八つの鐘。いくつ鳴ろうが構わない好き勝手突き放題の鐘。僕が子供の頃、3年近く住んでいても知ることが出来なかった京都を、今、娘は味わっているらしい。

娘が、どうしてもスカイツリーが見たいというから、付き合うことにした。こんなことでもなければ、もしかしたら一生行かずに終わったかもしれないスカイツリー。
2011年1月2日現在、539m。
スカイツリーの根元
まだ2時をちょいと回っただけだというのに、スカイツリーと太陽の関係はこんな感じである。
スカイツリーの根元から除く太陽
それにしてもだ。あんまり近すぎてなんだかよく分からない。
(※スカイツリーがよじれているって知ってました?)
よじれたスカイツリーを見上げる
灯台下暗しとはこのことか。いや違う。「とうだいもとくらし」は、灯台の根元で暮らしていると灯台の全貌が見えないという意味じゃない。灯台の上から灯りに照らされて遠くはよく見えるが、逆に足元は暗くて見えないということだ。恥ずかしながら、今の今まで僕は「灯台元暮らし」だと思っていた。
※【3月7日追記】「灯台」について、コメントをお読みください。

「花かつお」といい、住んでいる地元の文化といい、きっと手を伸ばせばすぐに掴める豊かさがたくさんあるはずなのに、その殆どに興味を持たず、知ろうともせず、あるいは間違った思い込みのままに、きっと死んでいくに違いない。

もう少し足元を見つめてみよう、それが2011年の年頭にあたって、僕の今年の抱負である。

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