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《8月25日(木)-3》
事務所に戻ることはせず、今日はそのまま自宅へ帰る。
そして、まずは我が書斎を調べてみることにした。特に意味はないが、喜多見の事務所と同じように、線量計は三線の上に乗っけてみた。すると……
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0.12μSv/h、なんてことだ、狛江の本部とこの書斎と、自分の足元で一番高い数値が出た。どちらも鉄筋のマンションである。

ここでもベランダに出て計ってみた。
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室内を徹底的に掃除をしてみよう。それでもし数値が下がればそれでよし、下がらなければ下がらないで原発が原因ではないということになるわけだから、原発由来の見えないα線やβ線の存在を気にする必要がなくなる。と、考えてみたのだが、さて、正しい考察なのかどうか。

いずれにしても、この程度の数値で何を神経質な、である。この数十倍の線量の中での生活を余儀なくされている人たちにとっては、僕の考察など、耐えがたきママゴトに見えるだろう。だが、自らの置かれた状況を出来うる限り自分の手のひらに乗せておくことなしに被災地を気に掛けてみたところで、その眼差しはきっと虚ろである。程度の差がどれほど大きくとも、我々も被災者なのである。それを忘れて、支援などないと、今の僕は思っている。

「書斎の数値」という表題に、あえて「僕の」と付け加えてみた。

【そして呟いたこと】
16:31
いまのところ原発ばかり気になって、ツイッターはその情報収集という意味合いが強くなってしまっています。本意ではないのですが。


原発のことなんか全く気にしていない宇夫方女史は、この日も2箇所で琉球舞踊を教えていた。
 ⇒M.A.P.琉球舞踊教室の専用ブログ
どなたかのお土産……
沖縄東村のマンゴー


《8月25日(木)-2》
午後1時過ぎ、ツイッターから流れてきた情報……
「稲田公園、2.1μSv/h汚泥、探り当てちゃいました。市が早速コーンとテープできっちり隔離されました。今回、とても迅速に対応いただいています。しばらくすると市の計測隊が来られるそうです。」
稲田公園は、自宅の最寄り駅から多摩川へ向かって数分のところにある。

【思わず呟いた】
12:35
ついに我が家の近く

そして僕は「探り当てちゃった人」の“呟き”をフォローすることにした。

百聞は一見に如かず、僕は事務所から車で現地に向かった。
川崎市多摩区菅稲田堤の稲田公園。
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市営プール管理棟脇の汚泥から比較的高濃度(1.7μSv/h)の放射線量が出たらしい。確かに立ち入り禁止の処置は講じられてあったが、その理由については何の表示もなかった。
公的なモリタリングポストと同じ、地上1mくらいの距離で計ってみた。
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僕のオモチャは0.08μSv/hの値しか示さなかった。全く問題のない数値。もう汚泥は処理されたのか。これでは計れないβ線が問題なのか、あるいは1mが遠いのか。

やがて「市の計測隊」と思しき方々が到着して、なにやらゴソゴソと始めている。
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やがて、側溝を開けて調べ始めた。
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その脇を、何もしらない若い母親が、半裸の子供を抱えて通り過ぎた。
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プール目当ての親子がやってきた。
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「あら、今日はお休みなんだってさあ、また明日にしよう」
そう言った母は、すぐ傍の人工のせせらぎで、子供に暫らく水遊びをさせていた。

人影は少ない。でも、それだけに、遊んでいるひとりひとりの子供が気に掛かる。
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でもきっと、「探り当てちゃった人」がきちんと調べていらっしゃるに違いない。だから子供たちは大丈夫だ。親も過度に心配する必要はない。出来る人がそれぞれ自分の眼で確かめて情報を発信していくこと、それはいいことなんだとあらためて思った。なぜ国にそれができないのか、考え続けている。

なお「探り当てちゃった人」のツイッターのアカウントは“@suzusuzu9527”、小5と小1の父親だという。フォローしたあと、放射線についていくつか質問をさせて頂いたのだが、ひとつひとつに丁寧な回答をして下さった。

【追伸】
翌26日の東京新聞朝刊。
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「汚泥から1kg当り16,500Bqの放射線セシウムを検出」
セシウム137の半減期は30年である。汚泥をどこへ持っていこうが変わらない。


《8月25日(木)-1》
大震災から168日目……
本部の線量が少し高い。場所は言わない。鉄筋の8階である。
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ずっと忙しかった。自宅に帰れない日はここで眠る。風呂に入る元気もなく、倒れるように布団にもぐったのも、一度や二度ではない。もしかすると、体や髪の毛についた放射能を、そのまま寝具に擦り付けたのかもしれない。内部被曝?今さらどうにもならないが、あまり気持ちのいいものではない。だが、原因は定かではない。

部屋の外はどうなんだ?中の数値と変わらなければ、少なくともこの部屋に特化した内部被曝はないということだ。ベランダに出て計ってみた。
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微妙な結果である。

一般に鉄筋の建物は線量が高いという。0.12μSv/h、もともとこんなものなら、空間線量の値としてはどうってことはない。ともかく、もう少し調べてみたい。それには、他の部屋の数値を調べるのがいいのだが、親しい付き合いがない。

ちょっと雨模様。そこで事務所の入り口外(2階)で線量を計ってみることにした。
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待つこと5分。
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だからどうなんだって感じ。

もう一個、雌花発見。
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去年みたいに一生懸命探せばもっとあるのかもしれないが、今年はやめた。このちっちゃな奴が、ちゃんと育つかどうかを確かめるのもやめた。うまく言えないが、たかがゴーヤーなのに、育つか育たないかを人間になぞらえるようなことは、なんとなくいけないことのように思えて……、言葉にしてしまうとウソっぽい。

この土が気になる。
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セシウム137はβ崩壊して(β線を出して)バリウム137となるが、94.4%がバリウム137mを経由する。つまりバリウム137mからバリウム137になる時にγ線が放出される。ということは、土がセシウムで汚染されていれば、DoseRAE2でもセシウムの影を捕らえることができるってことじゃないのかね。
いやはや、わからん。

ともかく昨日と同じ条件で、室内を計ってみることにした。
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昨日が0.04μSv/h、そして今日が0.06μSv/h。表は0.07μSv/h
「で?」
「さあ……」
なんだか夏休みの自由研究みたいになってきた。

【そしてなんとなく呟いた】
12:35
ここ半年くらいシャンとしていた精神が、またどうも分裂しはじめた。あんまりな現実が原因で起きる多重人格の、至極軽い症状なのではないかと思い始めた。うん、これでいい芝居が書けそうだ、と今の自分は思っているが、さて。


放射線なんかどうでもいいという俺がここにいるんだぞという虚勢を張ったりして、分裂しかかった精神を、このM.A.P.after5でどうにか繋ぎとめている。


《8月24日(水)-2》
大震災から167日目。

届いた。
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中味。
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一度は要らないかなと思ったガイガーカウンターですけど、買っちゃった。

充電中。
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まずは事務所の中を計測してみました。
2階の机の上の三線の蛇の皮の上です。
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0.04~0.06μSv/hをフラフラして、最終的には0.05μSv/hで落ち着きました。
(※因みに3.11以前の東京の空間線量の平均は0.036だったそうです。但し、それがどういう測り方をしていたのかは不明なので、単純に比較できません。)

●《8月25日追記》使用機種【DoseRAE2 PRM-1200】について
フォートダイオード及びシンチレータを使ったダブルセンサーの測定器
 (※GM管を使った「ガイガーカウンター」ではない。)
放射線量測定範囲: 0.01 μSv/h ~ 10 Sv/h
線量率の精度:
  ±20% (10μSv/h~10Sv/h)
  ±30% (0.01μSv/h~10μSv/h)
(※つまり1μSv/h表示はおよそ0.7μSv/h~1.3μSv/hってこと)
(※しかし製品毎の誤差%は変わらないので、増減や高低の比較は可能)
積算量測定範囲: 0μSv~10Sv
線量精度: ±15%
放射能反応範囲: 20keV~6MeV(X線とγ線)
(※α線やβ線には反応しない。つまりあの有名なプルトニウム(α線)や、最近問題とされてきたストロンチウム90(β線)はスルー。逆にそのことが空間線量を測定するには適しているといえる。
しかしやっぱり気になるのは、空気中に漂うα線・β線を発する放射性物質を吸い込んで内部被曝するんじゃないかということ。この機種を使用している方々は、みんな表面汚染箇所を発見するためのガイガーカウンターが欲しくなるらしい。小生も使用2日目にして、もう一台、ガイガーカウンターの購入を検討しようかなと思い始めた。)
※併せて下記記事もお読みください。
 ⇒http://lince.jp/hito/butubutu…

今後東京世田谷の喜多見周辺を色々と計ってみたいと思ってます。


●《11月9日に【この日呟いたこと】を追記》

11:25
これからは自分の考えを補完するような他人様の呟きをリツイートすることはやめます。でも、違った意見はリツイートするかもしれませんけど。

18:55
狛江市。最寄り駅は小田急線喜多見の事務所で空間線量を計りました。今後継続して喜多見周辺を歩いてみます。


※これで少しはアクセスが増えるかと思ったり、でも、効果は殆どありませんでした。要するに旬が過ぎているのと、なにより情報がシンプルじゃないということかな。でもこれが屈折したM.A.P.after5のやり方、いたし方なしです。ただ丁寧に丁寧に、そして誠実に……



11月 9日水曜日: 一回だけなら大丈夫さ

《8月23日(月)》
あの大震災から166日目……

【この日呟いたこと……】
13:11
京都の娘から電話。「お金節約してる。産地の書いてない桃5個、すごく安かったから買って食べちゃった。とってもおいしかったけど、大丈夫かな」「大丈夫さ。でも若いんだから、もうそんなの買うのやめなさい、お金、送るから」



※この記事は11月8日に書いているのですが、前官房長官の枝野幸男(現在は経済産業大臣・原子力損害賠償支援機構担当大臣・原子力経済被害担当)がこの日の衆議院予算委員会でこんな答弁をしたのです。


【頑張って一語一句テキストに書き起こしてみました】
お答え申し上げます。あの、私はあのー、お、3月11日からの最初の2週間で39回、記者会見を行っておりますが、このうち、直ちに人体あるいは健康に、影響がないということを申し上げたのは全部で7回、でございます。えーそのうちの5回は、これはあの食べ物飲み物について、の話し、でございまして、あの一般的にですね、そのー、おー現在の事故の状況が、一般論として、直ちに健康がないということを申し上げたのではなくて、あのー、お、放射性物質が観測さ、検出された、最初確か牛乳だったかというふうに思いますが、それがですね、一年間、同じ当該、規制値の量を飲み続ければ健康に影響を及ぼす、可能性があるということで定められた、基準値、に、ついてのことでございますので、万が一一度か二度、そういったものを、体内摂取したとしてもそれは、あ、健康に及ぼすものではないと、いうことこのことを繰り返し申し上げたものです。それ以外で直ちに健康あるいは人体に影響を及ぼすものではないと、いうことを求め、あの話して参りましたのは、あの一箇所、非常に、結果的にあのー北西部、が、放射線量が高かったわけでありますが、ここに高い放射線量が出てきた、あー、ことについて、え、これ、が、長時間、を滞在するということではなくて、短時間で影響を与えるような放射線の量ではない、したがって、今その周辺地域の、放射線の量を、おーモニタリングを強化をして、そして、あのそういった地域に、長い時間、はあー、あ、住んだりなんとかして大丈夫なのかどうかということを確認するということを申し上げたもので、結果的にそれに基づいて、計画的避難区域準備区域ということで避難を頂いたということであります。

「万が一1度か2度」って、なんだか腹が立ってきた……
※「直ちに健康に影響がない」と言った当時の枝野幸男を安易に批判はしない。あの状況で、たとえ誰が官房長官であっても、適切な判断と広報が出来たとは思えない。諸悪の根源は、東京電力と安全保安院と関係官僚だと思っている。だが8ヶ月経った今、当時の官房長官がこうした詭弁とも思える弁解をすることは断じて許せない。枝野は結局、東電と官僚を旧態依然のまま残すことに加担している。もはや枝野は、当時の自分の発言を反省することは無いだろう。だからといって、枝野批判にかまけて、東電と官僚の追求を鈍らしてはならない。「直ちに~」発言の責任を枝野幸男ひとりに負わせることによって、枝野幸男に巧妙な蜥蜴の尻尾の役割を果たさせることになっては、東電と官僚の思う壺である。
(2011年11月8日に記す)
……と、勢いに任せて、M.A.P.after5の禁を破って思わず政治的な事を書いてしまった。本当のことは結局わからない。もしかすると枝野幸男は、当時から全てを知った上で、パニックを恐れて国家を守ろうとしたのかもしれない。しかしそれならばそれで、国家存続のために数千人の人柱もやむを得ぬと判断したわけで、そんな棄民を条件に成立する原発というシステムを、僕の美意識が許すことはないであろう。これは、断固政治ではない。優れて文化の問題である。
(あらためて、文責:高山正樹)
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高山正樹 Masaki Takayama
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