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《10月22日(土)-1》
大震災から226日目……

朝起きて、まず線量計を見た。
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娘を見送って、僕は呟き始めた。

【この日呟いたこと……】

8:33
只今京都御所近く。時代祭は雨につき明日に順延。鞍馬の火祭りは午後6時から。


今夜、僕は、47年ぶりに鞍馬へ行く。47年前は親父に連れて行かれた。その親父の49日を先日済ませた。今日は娘と向こうで待ち合わせている。
こんな日ぐらい、パソコンから離れればいいのに、あんまり低くないこの部屋の線量がいけないのだ。
9:56
セシウムを体に取り込まないようにするためにナトリウムを採れって、僕、医者からできれば塩分摂取0にしろくらい言われているのに。3.11以来、合併症にさせられちゃったようなもんだ。


あんまり気の利いた呟きじゃあない。でも、このところのなんとも落ち着かないこの感覚を、合併症になぞらえて考えてみたいと、ずっと僕は思っている。

“測ってガイガー!”のサイトで、この近所の測定地点を探してみた。
そしてふたつ見つけた。
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僕は線量計も持って部屋を出た。
まずは鴨川の橋の上。サイトでは一ヶ月以上前の9月10日、0.05μSvと低い数値。あまり聞いたことのない線量計であったが……
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REDAXは相変わらず高い。信頼しているシンチのDoseもしかし0.10μSv、おいおい、全く違うじゃないか。

もう一箇所、相国寺の門前。サイトの数値は0.08、これは政府公認、堀場のRadiの計測数値。
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ほう、やっぱり堀場とDoseは同じような値を出す。

結局のところ、なんだか落ち着かない測定結果で、気分は晴れない。

昨晩の深夜にデジカメに収めた画像なのだが、ネットでこんな番組を見ていたのだ。
ニコニコ生放送 「緊急報告!アナタの食べ物は大​丈夫?~放射線による食品汚染​の実態に迫る~」
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この番組で早野龍五氏が使用していたスライドが、朝、ネットに公開されていた。
 ⇒http://www.slideshare.net/RyuHayano/nicohou
この中で、放射線スペクトルの読み取り方が解説されている。

放射性分子が崩壊する時に出すエネルギーは、核種によって違う。そこで、どれだけのエネルギーの放射線を何回拾ったかによって、放射性物質の汚染の種類と、汚染度合いを測るというのが測定器の仕組みである。

ただ、どんなに優秀な測定器でも、検体から放出される放射線を全て拾えるわけではない。そのくらいのことは知っていた。しかし、それは100個出た放射線のうち何個捉えることができるかというようなことだろうと思っていたのだが、どうもそんな単純なことではなかったらしい。

確かに検体から出た放射線の何%かは測定器に当らない。これを早野氏は「ハズレ」という。また測定器に当っても、そのまま抜けていってしまう場合があり、これを「透過」という。測定器は「ハズレ」にも「透過」にも反応しない。

放射線が測定器に当った場合、測定器はどれだけのエネルギーを持った放射線が何個当ったかを記録することになる。そのデータは、横軸にエネルギー、縦軸に個数を表示するグラフにされる。つまり「横軸の数値」×「縦軸の数値」が放射線の強さの総量となるわけだが、重要なのは横軸のどの場所に山(ピーク)があるかによって、核種が特定するということなのである。

しかし、測定器が核種固有のエネルギーをきちっと記録するのは、放射線が測定器にちゃんと当った場合のみで、これが「大当たり」なのだが、ところが必ずしもきちっと当らない。ちょっと当って滑って逃げていってしまったりする。これを「コンプトン散乱」、早野氏は「当て逃げ」と呼ぶ。この「当て逃げ」は、どのくらい滑ったかによってエネルギーの数値はまちまちである。もちろん「大当たり」の場合よりは小さいが。

もうひとつ、測定器とは反対側の鉛の壁に跳ね返ってその後で測定器に当る場合もあって、これを「とばっちり」と早野氏は名づける。エネルギーはもちろん「大当たり」よりだいぶ低いが、解説のグラフを見る限り、エネルギーの数値はおおむね一定のように思われる。
氏はこれ以外の場合を説明してはいないが、きっと「とばっちり」の中にも、さらに測定器にちょっと当って滑っていく奴もあるに違いない。

加えて、放射線の核種は一種類ではない。それらが複雑に絡み合っているので、明確な数値を読み取ることなど不可能ということのようだ。

ともかく、例えばもしセシウムに汚染されているのならば、グラフの横軸のセシウム固有のエネルギー位置にピークが現れるはずである。しかし、単純にその位置の縦軸がセシウムの量を著しているわけではない。そこからセシウム以外の分を差し引かなければならない。
バックグラウンド(空間放射線)の影響は鉛の器の中に検体を入れることで遮断できるが、問題は検体に自然に含まれるカリウムの「当て逃げ」で、これをきちんと読み取って引いてやらないと、正確な数値が得られないということらしいのだ。

もちろん、実際の測定では、もっと複雑な要素があるに違いない。この番組では、そのくらい測定は難しいものだということも説明したかったのであろうか。その点はなかなか面白かった。しかしである。
どうも番組の場を支配する緩い雰囲気は、間違って測定するとセシウムの数値を高く評価してしてしまいますよ、最近結構そういう測定が多くて、本当はそれほど汚染されていないのに、だから素人の測定は弱っちゃうよね、みたいな感じに満ちていた。

そこで、部屋に戻った僕は、またPCからツイッターで早野氏にこんな質問をしてみたのである。

13:04
セシウム自体の「はずれ」とか「透過」とかはどのように拾っているのでしょうか?


カリウムの影響を考慮できないような人が計測しているというのならば、「はずれ」とか「透過」を忘れて、数値を低く発表する場合だってありそうなことではないか、僕はそう思って敢えて聞いてみたのである。
すると早野氏から、すぐに次のような返信があった。
「当たり/(はずれ+透過+当たり+当て逃げ+とばっちり)= 検出効率」
フォローの多い有名人から返信があったりすると、途端に何人かが反応する。
「先生質問!楽しい物理の授業」
いったいこういう方は、これで何が言いたかったのだろう。よく分からないが、僕は少し違うことを考えていたのである。
僕はさらに続けて聞いてみた。

13:22
それ(検出効率)は計測機器によって違うのでしょうか。核種によっても違うのでしょうか。


残念ながら氏からもう返事は無かった。
ネットで検索したら、こんな記述を見つけた。
「線源から放出される放射線の数に対する検出器の計数値の比。Sを線源の放射能(Bq)、rをスケーラ等の放射線検出器で得られる計数値cps(カウントパーセコンド)とすると、検出効率εはε=r/Sで与えられる。検出効率εは、幾何学的影響(線源と検出器間の距離)、線源の影響(線源の自己吸収)、検出器の影響(検出器自身の固有の効率)等の種々の因子を含む」
答えていただけなかった理由がわかるような気がする。つまりかなり複雑なのだ。ツイッターで簡単に答えられるようなものではなさそうである。
しかし、僕が問題だと思うのは、検出効率が「検出器自身の固有の効率」にも影響されるということだ。これは、いったい誰がどうやって決めるのか。どんなに正確にスペクトルを読み取っても、検出効率が任意では、それが動いてしまえば全く違う結果がでるということではないか。

例の堀場の線量計は、低めに出るように調整されているという噂が絶えない。食料の汚染を測るためにあちこちで使われ始めた測定器の検出効率に、もし仮に恣意的な要素が加味されているとしたら、そんなことがあっても不思議でないような日本なのである。

僕は全くの素人である。間違っていたら、是非ご指摘いただきたい。

13:33
(合併症の続き)3.11以来、沖縄のことがなかなか考えられなくなった。合併症にたとえてみたくなった。3.11以前は「オキナワ」と「ゲンパツ」は同じ図式で考えられたのに、「フクシマ」は同じ処方箋では処理できなくなったというようなこと。いずれブログに書く。

13:39
(合併症の続き、その2)考えてみれば、一役者でありたいと思うことと沖縄を考えること、そして芝居と音楽、どちらも処方箋の違う病にかかった合併症だったのかもしれないなあ。



僕はやっとパソコンを閉じて、鞍馬へ向かった。もちろん線量計を持って。


12月 2日金曜日: 機内での線量計測実験

《10月15日(土)》
大震災から219日目……
羽田空港11時37分。
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宮崎行きに乗り、上空で安定飛行に入ってかなり経ってから、線量計をONにした。
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14:06
RADEXの最高値。
RADEX:2.46
その時のDoseRAE2。
DoseRAE2:0.21

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14:27
DoseRAE2の最高値。
DoseRAE2:0.24
その時のRADEX。
RADEX:2.27

なんでこんなに違うのか。β線がものすごく多いってことなのか。全く分からなくなってきた。

以下は下降しはじめてからの数値の記録である。
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14:30
RADEX:2.28
DoseRAE2:0.20

null

14:31
RADEX:1.94
DoseRAE2:0.19

null

14:32
RADEX:1.74
DoseRAE2:0.19

null

14:32
RADEX:1.46
DoseRAE2:0.19

null

14:32
RADEX:1.27
DoseRAE2:0.18

null

14:33
RADEX:1.16
DoseRAE2:0.17

null

14:34
RADEX:1.07
DoseRAE2:0.17

null

14:34
RADEX:1.05
DoseRAE2:0.16

null

14:35
RADEX:1.02
DoseRAE2:0.15

null

14:35
RADEX:0.95
DoseRAE2:0.15

null

14:36
RADEX:0.77
DoseRAE2:0.13

null

14:37
RADEX:0.73
DoseRAE2:0.12

null

14:38
RADEX:0.64
DoseRAE2:0.12

null

14:38
RADEX:0.56
DoseRAE2:0.11

null

14:39
RADEX:0.50
DoseRAE2:0.10

null

14:39
RADEX:0.45
DoseRAE2:0.10

null

14:40
RADEX:0.43
DoseRAE2:0.09

null

14:40
RADEX:0.37
DoseRAE2:0.08

null

14:41
RADEX:0.27
DoseRAE2:0.07

null

14:41
RADEX:0.22
DoseRAE2:0.07

null

14:42
RADEX:0.19
DoseRAE2:0.07

null

14:42
RADEX:0.17
DoseRAE2:0.06

null

14:43
RADEX:0.17
DoseRAE2:0.05

null

14:44
RADEX:0.15
DoseRAE2:0.04

null

14:45
RADEX:0.11
DoseRAE2:0.04

null

14:46
RADEX:0.10
DoseRAE2:0.04

null

14:46
RADEX:0.09
DoseRAE2:0.04

null

14:47
RADEX:0.08
DoseRAE2:0.03

null

14:50
RADEX:0.09
DoseRAE2:0.02

null

14:51
RADEX:0.08
DoseRAE2:0.02

null

14:54
RADEX:0.07
DoseRAE2:0.02

null

14:57
RADEX:0.08
DoseRAE2:0.01

DoseRAE2が、ここまで下がる理由もわからない。そして着陸。

16:41、とりあえずホテルにチェックイン。まずは室内で線量を測ってみる。
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やはりここでもRADEXの数値は大きく揺れる。DoseRAE2の示す値は0.07~0.08μSv/h。決して低いわけではなかった。

【そこで呟いた】
16:55
羽田から宮崎の航空機内の放射線量測定。DoseRAE2(チンチ)の最大値0.24μSv/h、RADEX1706(ガイガーカウンター)の最大値2.46μSv/h。何故????


誰からも返事はなかった。

荷物を置いて、明日の会場、新富町の文化会館へ向かう。

楽屋の線量……
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コンサート関連の報告は別途記事にて。


《10月14日(金)-2》
※この記事は、12月1日にアップしました。
2008年6月、ついに“どんぐりと山猫”の木管五重奏版が動き出しましたと発表し……
 ⇒http://lince.jp/lince/category_21/item_338.html
その木管五重奏のメンバーまでご紹介しながら……
 ⇒http://lince.jp/lince/members/mokkan/
早3年も経ってしまいました。当初CD制作を目標にしていたのですが、なかなかママならず、しかしとうとう実際の公演という形で実現する運びとなりました。
そして本日、その合わせを龍谷寺で行いました。
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2011年、色々なことがあって、山猫合奏団含めM.A.P.の管理するサイトやブログをどうするか、根本的な現在思案中です。記事に関しては、まず遅れている暫定記事や未公開情報などを順次公開して、山猫合奏団関係の情報も、どの程度M.A.P.after5で取り上げるかなど考えた上で、おっつけ整理してアップしていく予定です。
しばしお待ちくださいませ。

ただ、放射能関連だけはなんとしても早めにと思っているのです。でも現実1日24時間いろんなことがあって、報告が追いつきません。(まあ、M.A.P.は報道発信機関ではないので、ネットに関わる時間がなかなか作れないというは、当たり前なことなのですが。)

八王子龍谷寺、境内の数値……
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RADEX1706は、やっぱりここでも数値が揺れるので、画像の数値をテキストにするのは控えます。DoseRAE2は0.09μSv/h。
いつも合わせなどでお借りする龍谷寺の両輪閣ホール内……
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DoseRAE2が示した数値は0.11μSv/h、ちょいと高い。
外より建物内が高いのは、やっぱり建材由来なのかどうか。
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不謹慎かもしれませんが、宮崎への飛行機の中で、線量を調べるのがこの時は楽しみだったのです。
(2011/12/1記:高山正樹)
次の記事へ


《10月12日(水)~13日(木)》
大震災から216日目……
昨夜11日の寝しなに呟いた「体の大きい人は小さい人よりも放射線を浴びる量が多いのではないかしらん。それなのに同じSvなのは何故?」という僕のツイートを、何人かの方がリツイートしたようだ。でも、その方々は僕のフォロワーではない。どうして僕のツイートにたどり着かれたのだろう。ともかく、どうやら僕と同じような疑問を密かに持っていた人がいたらしいということか。なんだか初めてツイッターの面白さに触れたような気がする。
さらに、川崎の市民劇で一緒だった板垣陽太君も、このツイートに反応した。それも昨夜のことだが、その後色々とやり取りが始まったので、それについては話が落着したところで、まとめてご報告ということにしよう。

しかし、シーベルトがどうのこうのと、本当だったら考える必要のない阿呆らしいことなど全部おっ放り出して、一介の表現者に戻りたいとつくづく思うのだが、そんな希いも「フクシマ」に押し潰される。怖れずに言う。被災地ではなく「フクシマ」に、である。その意味を理解しない愚かな者たちの群れ。

“RADEX_RD1706”で、初めて喜多見を測る。
22時27分、M.A.P.事務所内。
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0.06μSv/hと0.10μSv/h、自宅と同じような傾向。

22時46分、M.A.P.事務所入口の外。
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0.08μSv/hと0.10μSv/h、事務所の中よりは高めだが二つの機種の差の比率はいつもと同じ。つまり、RADEXが拾うβ線の影響は、今のところどこの場所でも差異は見られないということか。全ての場所にあるのか、あるいはないのか、不明。アルミ板をどっかで調達してこなきゃいけない。

数値の正確さについては、初めからそれほど期待してはいなかった。しかし、もし最初に手にしたのが“RADEX_RD1706”だったら、いったいどんな気分だったろう。

本部。
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0:41
DoseRAE2:0.11
RADEX:0.15

null

1:10
DoseRAE2:0.12
RADEX:0.10

null

1:28
DoseRAE2:0.11
RADEX:0.13

やはり書斎と同じような数値。
気がつくと僕は、“RADEX_RD1706”が高い数値を示すという情報を、ネットで探しまわろうとしている。
この手のガイガーカウンターは、特定の放射性物質のみを測定した場合に正しくなるよう校正されている。今流通している線量計の場合、その特定の物質とはセシウム137に限るのだろうと僕は思っていた。しかし、こんな記述を見つけた。
「多くの機種はセシウム137で校正されていますが、コバルト60で校正されているものもあります」
さらに……
「RD1503のSBM20-1は“Co60”で構成されているため、今回の事故では“Cs”が多いので、表示された値に0.772をかける」
RD1503は“RADEX_RD1706”の下位機種。もしかするとRD1706もそうなのではないか。きっとそうに違いない。

0.15×0.772=0.1158

先入観にとらわれず、あくまでもニュートラルに正しい判断をしたいともがいている。だが、知らず知らずに心穏やかになれる情報だけを拾ってしまう。未だ喉の奥に微かないがらっぽさが残っているのだが、これで今夜は、この部屋に漂っているかもしれない得体の知れぬ「何か」を気にすることなく、ゆっくりと眠れるのかもしれない。

“DoseRAE2”と“RADEX_RD1706”と、それぞれのサブカテゴリを作った。M.A.P.after5におけるこれらの記事は、線量計の正しい評価や使い方について説明するためのものではない。放射性物質の専門的な知識なんか全く持っていなかった人間が試行錯誤している記録を綴る連載ブログである。
 ⇒“DoseRAE2”について
 ⇒“RADEX_RD1706”について
きっと、誰の役にも立たない、僕だけの「フクシマ」の記録。

» 続きを読む

《10月11日(火)》
大震災から215日目……
ずっと書斎。
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下駄箱の上。東電の電力使用明細とガイガーカウンターとシンチレーション。
ガイガーが0.08μSv/hでシンチが0.12μSv/h、こんなこともあるにはあるが、基本的にガイガーカウンターの方が高い。そして揺れる。

シンチレーションは“DoseRAE2”、その仕様については、8月24日の記事に書いた。
 ⇒http://lince.jp/hito/keisokutai…
ちょっと追加。
ユーザーズガイドにはこう書いてある。
「半導体ダイオードとシンチレーション結晶をセンサーとして採用したデュアルチャネル検出器が搭載されています。幅広い範囲で放射線を迅速に検出できると共に、エネルギー補正済みなので表示が正確です」
また「技術仕様」の“センサー”の項には……
「シリコンPINダイオードとCsI(TI)結晶+PINダイオード」とある。

さっぱりわからない。

ガイガーカウンター“RADEX_RD1706”には、ガイガーミューラ管が2本使われている。
日本語取り扱い説明書にはこう書いてある。
「電離した放射線レベルの数値化」
「この機器はベータ線粒子源による汚染物やガンマ線を考慮し、H*(10):周辺線量当量の規模で環境線量を検出します」

ふーん……。

だから一般的なハナシとして。
安価な線量計は、ガイガーカウンターだろうがシンチレーションだろうが、基本的には空間線量を測るための機械だ。β線は透過率が低いから、外部被曝の影響は殆どない。したがって空間線量を測定する場合、β線を除外して、体を突き抜けるγ線だけ測ればいい。

ガイガーカウンターは近くを飛んだ放射線を検知して、その数を数えている。もっと厳密に言うと、ガイガーミューラ管に放射線が入って来た時に発生する電流を捉えて、電流が発生した回数をカウントしている。しかし、ガイガーカウンターはγ線とβ線とを区別することができない。

β線を出すモノ(放射性物質)が辺りに存在しなければ、β線のことは考えなくてもいいのだが、しかし建材の中にラジウムが含まれていたり、土壌が汚染されていたり、元来自然に色々あったりする。そういう場合には、β線が計器に進入してこないようにしなければならない。

まず、β線はせいぜい1mくらいしか飛ばないので、β線を除外するためには地上1mくらいで測れば、殆どβ線の影響を受けることはない。
また、食物以外で問題になるのは、放射性物質から放出されるγ線である。それを測定をする場合、β線はアルミニウムで遮断できるので、アルミ板で線量計を囲ったりして測ることになる。

そうしてγ線を検出するのだが、ガイガーカウンターは、γ線を全て捉えることができるわけではない。むしろ取り逃がすほうが何倍も多い。また、γ線を出した核種が何であったかなんて判別できない。核種によって放射線のエネルギーが違うのに、みんな同じ一個なのである。
つまり、γ線を何%くらい拾うことができるのかというガイガーカウンターの能力と、どんな核種(どんな強さ)のγ線を拾ったかが分からなければ、放射線を拾った回数(Cpm)を人間への影響を示すSvに変換できない。

じゃあどうするか。

現在の空間に存在するγ線の殆どがセシウムから出てきているものなので、全てセシウム137から出てきたγ線であると仮定してCpmをSv換算すればだいたいよろしいということになっている。そこで、あらかじめ正確に測って線量が確定しているセシウムを、各々の線量計で実測してみて、正しい値を示すように線量計を調節する、これが校正。なんとアナログな。

(※因みに、γ線とβ線を一緒に測るとどういうことになるのか。ガイガーカウンターはγ線を捉えることは苦手だが、β線の方は殆ど全部検知する。でもβ線をγ線から区別することができないので、β線もγ線と同じセシウム137から出てきたγ線として計算してしまう。だから拾ったβ線が混ざると、とんでもない大きな数値が表示されることになる。“RADEX RD1706”がシンチに比べて若干高い数値を示すのは、その所為かとも思ったが、地上1mで計測した場合も同じような傾向があるので、今のところ身近にβ線を出す「何か」はあまり存在していないと判断しているのだが、さて……)

一方、シンチレーションはどうか。
ある種の物質に放射線が入射すると、入射放射線のエネルギー付与により物質を構成する結晶や分子が励起状態になり、励起状態からもとの基底(安定)状態に戻るときに光を放出する。光の強度(明るさ)は放射線のエネルギーに比例するので、この光を測定すれば比較的正確なSvの数値が割り出せる。
この発光する物質をシンチレータと呼び、それを使った線量計を一般にシンチレーションというのである。

(※“DoseRAE2”の場合は、高線量の場合は半導体ダイオード「シリコンPINダイオード」で、低線量は沃化セシウム(CsI(Tl))結晶のシンチレータシンチレータの発光をフォトダイオード(PINダイオード)で受光して計測するデュアルセンサーのシンチレーションということらしい。因みに、“DoseRAE2”はα線及びβ線については一切検知しない。そしてこの書斎(M.A.P.の本部も同様なのだが)では、“RADEX_RD1706”だけではなく、この“DoseRAE2”も同じように他より高い数値を検出するということは、その原因になるγ線が存在しているわけで、しかし、その正体は依然不明である。)

さらに……。

“DoseRAE2”、どうしても自分で確かめたくて、空間線量を測るために色々と調べて購入したのだが、実はこれ、正確には空間線量計ではなく、個人の被曝した積算放射線の量を測るパーソナル線量計なのである。空間線量計と個人線量計、その違いは何なのか、個人線量計では空間線量を測ることはできないのか、もう少し勉強してみたい。

また……。

β線の存在を確かめたくて購入した“RADEX RD1706”、こいつは低線量を計測するのが苦手だという。

なんたることだ。こんな二つの線量計を比較してみて、いったい何がわかるというのか。なんの意味もないのではないか。こんなことをしている間に、僕はこの部屋で、着々と被曝しているのかもしれないのだ。そう思ったら、無性に腹が立ってきた。だがそれは、被曝したかもしれないからではなく、それを知るために、こんな時間を費やさなければならないことに対して、憤りを覚えているのだ。

【そして呟いたこと……】

※ちょっと頭を切り替えて、前々から疑問に思っていたことをツイッターで呟いてみることにした。
22:03
素朴な疑問です。体の大きい人は小さい人よりも放射線を浴びる量が多いのではないかしらん。それなのに同じSvなのは何故?どなたか教えてください。70人ちょっとのフォロアーじゃ無理か。#genpatsu #原発


※まさか、返事がくるなんて思ってはいなかった。だから……
22:05
ああ、沖縄のことが考えられないでいる。 #沖縄

※そして、とっとと寝ることにしたのだが……



《10月10日(月)》
大震災から214日目……

【この日呟いたこと……】
15:03
暫定基準が500Bq、でもそれに近い数値が検出されたという発表は極めて少ない。殆どが50Bq以下。ならば暫定基準を50Bqくらいにすればいいのにそうしない理由は何か。どっかに行ってるんだよねえ、きっと。加工食品とか、西とか、大手~とか……?


外食はダメだよな。
京都に一人住む娘、大丈夫かなあ。それにしてもとんでもない国になっちまった。

昨日に引き続き、あらためて……
今日も書斎。“RADEX”の数値が一時的に高く出ても驚かなくなったが、“DoseRAE2”が0.12μSv/hを表示するとちょっと嫌な感じがする。
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この書斎の放射線量が高いのは、やはりこの建物由来のラドンが原因なのだろうか。そこで、ちょいとラドンについて調べようと思った。
ラドンはコンクリートなどの建材から放出される。建物の換気が悪く、気密性が高いほど室内ラドン濃度が高くなる。そして、ラドンは肺がんのリスクを高めるらしい。

さて、ここからが厄介なのである。

広義のラドンはその質量の違いで色々あるのだが、ここで問題にするのはラドン222(Rn-222)。こいつはラジウム(226Ra)のα崩壊で生成する。その後順次連鎖的に壊変を繰り返して最終的に安定的な鉛(Pb-206)になる。

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(日本アイソトープ教会の手帳より)

上図によると、ラドン222は、まずα崩壊してポロニウム(Po-218)になる。ラドン222の半減期は4日にも満たない。3.824dayである。そして半減期がおよそ22年の放射性の鉛(Pb-210※図中の真ん中の核種)に到るまで、合算しても僅か数10分の半減期である。

あら、ということはさ、ラドンなんか古いマンションには全く存在しなんじゃないか。いやいや、どっこいそうはいかない。問題なのはラドン222の親核種であるラジウム(226Ra-226)が建材に含まれているということ。このラジウムの半減期が1622年だから、つまり寿命が100年足らずの人間にとって、ラドンは建材の中で半永久的に生成され続ているということなのである。

ラドン222は、鉛210に到るまでに、合計α線3本とβ線2本の放射線を出すのだ。あー、おっかない。しかし、ラドンは原発とは関係のないこと。線量計を使い始めて色々と調べ始めたら、今まで全く気にしていなかった別の危険の存在に気がついてしまったらしい。ともかく、まず知りたいのは、この書斎で、我が線量計たちが拾っている高めの数値の原因である。ラドンなのか、原発由来のものなのか、あるいは別の「何か」なのか。

“DoseRAE2”はγ線しか測れない。ラドンからの一連の核種はα線とβ線しか放出しない。ということは“DoseRAE2”の高目の数値は、建材由来のラドンとは無関係ということか。
“RADEX”のほうはβ線を感知するけれど、いつも“DoseRAE2”とはこのくらいの比率で違いが出ているので、やはり建材由来のラドンの影響を感知しているわけではないということになる。

だが、上の図をよく見直すとちょっと気になる文字がある。「γ」とか「(γ)」とか、はて、なんだろう。一生懸命ネットをあちこち調べてみた。
その結果、どうやら(γ)と書かれている時には、γ線も放出されるのだということが分かった。さらにこの図には間違いがあって、Pb214→Bi214とBi214→Po214でもγ線が出る。
どういうことかというと、β崩壊の際、光・熱・磁場などの影響によって励起状態(Excitation)とやらになるとγ線が出るのだ。また各々の場合でγ線が出る比率も半減期と同じように決まっているらしい。「励起状態」の反対は「基底状態」、ああ、もうこうなるとお手上げである。

実はもう少し勉強したのだけれど、ふと机の上の線量計に目をやると、「なんだよ、オモチャじゃないか」、こんなオモチャと「励起状態」なんて、似合わないこと甚だしい。そこでこのハナシ、今日のところはここまで、とすることにしたのだが、さて……。

と、ツイッターで“測ってガイガー!”というサイトがTVで紹介されるという情報が流れてきた。そこでTVをつけてみた。震災に関わる民間の活動を色々と紹介する番組。“測ってガイガー!”で登場してきた人は、“DoseRAE2”を使っていた。

続けて別の活動、と、どこかで見たことのある顔が。
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NPO法人“みんなのことば”の代表理事の渡邊悠子さんじゃありませんか。
今、被災地に音楽を届ける仕事をしていらっしゃるらしい。
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演奏しているメンバーはどんな人たちなんだろう。ボランティアなのかな。まさか渡邊さんも無給っていうわけじゃないよね。それじゃあ生きていけないものね。僕だって、出来るだけのことはしたいと思っているのだけれど、やっぱり生きていかなきゃならないから、ボランティアをやっている余裕、ないから……。

そしたら、こんなツイートが流れてきた。
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相変わらず、TVの影響力は大きいらしい。
だが、TVも新聞も、営利目的だとなかなか取り上げてくれない。しかし、NPO法人の代表の給与が営利じゃなくて、コンサートなどを企画する会社の社長や音楽家の決して多くない報酬が営利だという区別がわからない。つまり、それが「法律的な理念の違い」ということか。

東電から莫大な広告料を受け取っているメディアは、僕らの知る権利を圧迫し続けている。だから僕らは、自分で調べるしか手立てがないのである。


《8月26日(金)》
大震災から169日目……

事務所で沖縄。安心果物。今日も元気に仕事ができる?
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午後1時30分。
小田急線、喜多見駅前の広場で、放射線量を測ってみました。
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ふーん……
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おお……
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0.11μSv/h


使用機種は“DoseRAE2”
詳細は……
 ⇒http://lince.jp/hito/keisokutai…

【追伸1】
喜多見周辺の放射線量というサブカテゴリを作りました。
 ⇒“喜多見周辺の放射線量”

【追伸2】
“測ってガイガー!”というサイトに、喜多見駅前9月11日18時の測定結果がアップされました。
 ⇒http://hakatte.jp/spot/13175
計測機種は“HORIBA PA-1000Radi”、屋外(アスファルト) 地表1mで0.10μSv/hだったようです。「駅から離れると少し低くなるので建造物由来の放射線の影響があるかもしれません」というコメントがついていました。

午後3時、ざっと雨が降ってきました。さっそく事務所内を測ってみました。
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0.06μSv/h。特に変化なし。

退社。書斎にて仕事。と、母屋から電話。
「BSテレビつけて、又吉さんが出てるさ」
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歪められた情報だらけのテレビだが、まだまだ影響力は大きいらしく、特にNHKは全国津々浦々。でもBSはどうなんだろう。
ともかく、うちで扱っている商品が売れるとしたら有難い。
島田紳助あたりがテレビで宣伝してくれたら、ドカンと売れて助かるに違いない。仮にそんな申し入れがあったとして、その条件が原発反対を一切言わないことだとしたらどうするか。
「断固断るさ」
「そんなこと、できるだろうか」
即時全原発停止。しかし、大きな岩から小さな礫まで、障害物は数限りなくあるのだろうと思うわけで。

便乗して宣伝です。
 ⇒M.A.P.販売サイトの“金細工またよし”のページ
 ⇒楽天市場“沖縄map"の“金細工またよし”のページ
他にも色々、選りすぐりの沖縄関連グッズを販売しています。よろしくお願いいたします。

【追伸】
このTV番組で注文が増えたということは、一切ありませんでした。(11月8日)


《8月24日(水)-2》
大震災から167日目。

届いた。
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中味。
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一度は要らないかなと思ったガイガーカウンターですけど、買っちゃった。

充電中。
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まずは事務所の中を計測してみました。
2階の机の上の三線の蛇の皮の上です。
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0.04~0.06μSv/hをフラフラして、最終的には0.05μSv/hで落ち着きました。
(※因みに3.11以前の東京の空間線量の平均は0.036だったそうです。但し、それがどういう測り方をしていたのかは不明なので、単純に比較できません。)

●《8月25日追記》使用機種【DoseRAE2 PRM-1200】について
フォートダイオード及びシンチレータを使ったダブルセンサーの測定器
 (※GM管を使った「ガイガーカウンター」ではない。)
放射線量測定範囲: 0.01 μSv/h ~ 10 Sv/h
線量率の精度:
  ±20% (10μSv/h~10Sv/h)
  ±30% (0.01μSv/h~10μSv/h)
(※つまり1μSv/h表示はおよそ0.7μSv/h~1.3μSv/hってこと)
(※しかし製品毎の誤差%は変わらないので、増減や高低の比較は可能)
積算量測定範囲: 0μSv~10Sv
線量精度: ±15%
放射能反応範囲: 20keV~6MeV(X線とγ線)
(※α線やβ線には反応しない。つまりあの有名なプルトニウム(α線)や、最近問題とされてきたストロンチウム90(β線)はスルー。逆にそのことが空間線量を測定するには適しているといえる。
しかしやっぱり気になるのは、空気中に漂うα線・β線を発する放射性物質を吸い込んで内部被曝するんじゃないかということ。この機種を使用している方々は、みんな表面汚染箇所を発見するためのガイガーカウンターが欲しくなるらしい。小生も使用2日目にして、もう一台、ガイガーカウンターの購入を検討しようかなと思い始めた。)
※併せて下記記事もお読みください。
 ⇒http://lince.jp/hito/butubutu…

今後東京世田谷の喜多見周辺を色々と計ってみたいと思ってます。


●《11月9日に【この日呟いたこと】を追記》

11:25
これからは自分の考えを補完するような他人様の呟きをリツイートすることはやめます。でも、違った意見はリツイートするかもしれませんけど。

18:55
狛江市。最寄り駅は小田急線喜多見の事務所で空間線量を計りました。今後継続して喜多見周辺を歩いてみます。


※これで少しはアクセスが増えるかと思ったり、でも、効果は殆どありませんでした。要するに旬が過ぎているのと、なにより情報がシンプルじゃないということかな。でもこれが屈折したM.A.P.after5のやり方、いたし方なしです。ただ丁寧に丁寧に、そして誠実に……



あらためて……
《10月9日(日)》
大震災から213日目……
「食べる?」
「なに」
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「“沖縄産黒糖かりんとう”ねえ……」
娘は、父親が“沖縄”と“セブンイレブン”のカテゴリのあるブログを書いているなど知る由もなく。

途中、海ほたるに寄る。皆は買い物しているが、父は一人離れて計測に勤しむ。
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やはり“RADEX”は“DoseRAE2”より高い数値を示す。そして揺れる。揺れること自体はきちんと放射線に反応している証拠なので悪いことではないという人がいるが、どうなんだろう。 また“RADEX”は比較的高い数値を出すという情報は結構目に付く。そして誰もそのことによって評価を下げるような人もいないようだ。

“RADEX”はガイガーカウンター。α線は検知しないが、β線には反応する機種。だから購入したのだが、それをどのようにγ線と同列のSvに換算しているのか、そこがよく分からない。高めの数値の原因はβ線も拾うからだということも聞くが、それもよく分からない。
“DoseRAE2”はシンチレーション式なのでγ線しか拾わない。だからこそ正確で空間線量を測定するのに向いているということ。
ガイガーカウンターとシンチの違いについては、後日追記しよう。

ともかく、何物にも近づけず測って昨日と同じような比率の差が出たということは、β線を放出する放射性物質そのものが影響して“RADEX”の数値を高くしているわけではなさそうだ、ということ。(まあ、今この空気の中にそいつらが浮遊していたり、僕自身の手が汚染されていたりしていれば話は別だが。)初心者の実験は一歩一歩である。

下の階の駐車場で測ってみた。
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測ってガイガー!というサイトで、6月27日に“HORIBA PA-1000Radi”という政府公認の機種で計測した方がある。
 ⇒http://hakatte.jp/spot/2384/
屋外の地表1m(屋外デッキ「幸せの鐘」の付近)で0.04μSv/h、西端のカッターモニュメントの付近では0.094μSv/hであったという。ここでも、この程度の線量では“DoseRAE2”と堀場製作所の“Radi”が近い値を示すというデータが得られた。
 ⇒http://lince.jp/hito/senryoukei.html…
 ⇒http://lince.jp/hito/senryoukei2…
※“Radi”は意図的に低い線量を示ようにプログラム変更された可能性があるとか。まあ、めったなことは言えないが、“Radi”に近い数値を出す“DoseRAE2”が、地方の行政でよく採用されていることも事実である。

はたして、“RADEX”が高いのか。“DoseRAE2”が低いのか。

予想よりもだいぶ早く着いた。
そこで道の駅に寄って時間を潰すことにした。館山のちょっと北である。
たいへんな賑わいである。
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誰も放射能なんて気にしていない。うちのばあさんはイチジクを買い込んだ。
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最近話題の早川由紀夫氏のマップも……
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文部科学省の航空機モニタリングでも……
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どうやらこのあたりの土壌は問題なさそうなので、これでいいのかもしれない、とも思う。
しかし、海産物はどうなんだろう。
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全部調査しろというのは簡単だが、こういうところまで全てとなると、とてもじゃないが無理だという気がする。だが、黒か白かではない方法が(あるいは意識が)きっとあるのではないか。

僕は表に出て、ベンチに座って線量を測り始めた。
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0.09μSv/hと0.08μSv/h……、決して低くはない。なんだか孤独な気分なのである。

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親父を、ここに置いていく。

四十九日の話は後日。

夜、書斎にて。
また暫らく線量計を眺めていた。
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“DoseRAE2”は0.10か0.11と安定しているが、“Radiは”0.11から0.20まで、相変わらず暴れている。平均0.13~0.14といったところか。いったい、この部屋には何がいるんだ!


《10月8日(土)》
大震災から212日目……
γ線を測る目的で購入した“DoseRAE2 PRM-1200”はシンチレーション。僕の生活圏の空間線量については左程問題がなさそうだということが分かりました。と、個人的な安心をブログで報告するのはやっぱり気が引けます。しかし、問題なのはα線とβ線です。そいつらを追いかけて右往左往するド素人の足掻きをさらけ出す、それなら少しは意味があるかなと思っているのです。でも、僕の書斎の線量とM.A.P.本部の線量が0.10~0.12μSv/hという高めの数値を示すことがなければ、それで終わりだったかもしれませんけれど。

さて、この書斎と本部の線量の高さの原因は何なのか、もしかすると何らかのルートで部屋の中に進入したセシウム137に反応しているのではないか(註:セシウム137はβ崩壊するのですが、その殆どがバリウム137になっておとなしくなる前に、一旦バリウム137mを経由します。そのバリウム137mが崩壊する時にγ線が出るのです)、その原因が知りたくて、まずはともかくβ線にも反応するガイガーカウンターがどうしても欲しくなったのです。
 ※ 註:⇒http://lince.jp/hito/gensiryoku/jiyuukennkyuu…

というわけで、思い切って買っちゃった2台目の線量計“RADEX RD1706”が今日届きました。
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放射線量測定可能範囲: 0.05 μSv/h ~ 999 μSv/h
 ※最低0.05μSv/hというのがちょっと悩ましい。
放射線エネルギーの検出(感度)範囲:
  γ線・・・0.10~1.25MeV
  X線・・・0.03~3.00MeV
  β線・・・0.25~0.35MeV
 ※eV(エレクトロンボルト)とはイオン・素粒子などのエネルギーの単位。Mはメガ。
表示制度:(0.95μSv/hの時)7+6/P(P=μSv/h)
 ※「7+6/P」ってよく分かりません。

M.A.P.after5は連載ブログ、そんじょそこらの計測ブログ・線量計解説ブログとは一線を画す低レベル。あは。いいんです、それで。一歩一歩です。(てなこと言ってるうちにもう212日。ほんとは2~3ヶ月避難しとくのが正解だったのかもしれませんが。)

まあともかく、自宅を測ってみましょう。
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DoseRAE2:0.06 RADEX:0.08

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DoseRAE2:0.05 RADEX:0.09

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DoseRAE2:0.05 RADEX:0.12
ふーん。あ、緑色の袋は京都の土産です。明日四十九日なので。

さていよいよ問題の書斎です。
机の上に置いて。
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10:41
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.10

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10:42
DoseRAE2:0.12 RADEX:0.11

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10:56
DoseRAE2:0.12 RADEX:0.13

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11:05
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.14

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11:19
DoseRAE2:0.12 RADEX:0.15

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11:20
DoseRAE2:0.13 RADEX:0.11

ちょいと別の机の上へ移動して。
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12:00
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.18

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12:01
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.14

PCに乗っけて。
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15:34
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.16

娘の部屋で。
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16:43
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.12

《10月9日(日)》
大震災から213日目……
また机に戻って。
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1:17
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.20

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1:18
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.17

null

1:19
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.12

null

1:19-2
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.11

null

1:21
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.15

null

1:21-2
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.16

null

1:22
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.13

null

1:31
DoseRAE2:0.12 RADEX:0.09

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1:45
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.08

ああ、眠くなりました。分析は明日、いや明日は四十九日だしなあ……


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高山正樹 Masaki Takayama
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