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《10月20日(木)》
大震災から224日目……

β線にも反応するというRADEX1706の数値が、ともかく揺れる。そして線量の高い僕の書斎兼寝室で測ると、0.18程度の値が出ることもある。川崎市が対応基準としている放射線の数値は0.19、ほぼ同じ、もっともその基準は親切にすぎると、川崎市は他の行政から批判されているらしい。因みに横浜市は0.59である。つまり、0.18なんてガタガタ騒ぐような値ではないということなのかもしれない。

さらに、例えば3月15日の新宿の線量は0.8だったというし、あるいは5月3日の福島県双葉郡の放射線量は1.7であったというのだから、0.18なんてきれいなもんだ。
しかしこういう比較がいけないのだろう。
「なぜわざわざ福島県の線量と比べる必要があるのか、福島は危険だがここは大丈夫とでも言いたいのか」
首都圏も危険だと考える人たちからも、福島を安全という人たちからも、双方から批判されそうである。
「自分さえ安全であればいいという身勝手なデータだ」

RADEX1706の数値はやはり揺れる。本当なら複数回測って平均を取る必要があるらしい。DoseRAE2の方はPCに繋いでログを取ることができるのだが、RADEXはずっと見ていなければならない。しかしそんな悠長なことをやっているほどヒマではない。それでもポンと数値が跳ね上がる瞬間がやはり気になる。
RADEXは、線量が高くなると警告音が鳴る。デフォルトで0.3μSv/h以上で鳴るように設定されている。今までは、この書斎の線量が高くても、また大きく揺れても、警告音が鳴ったことはない。そこで設定値を変えてみた。

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0.2くらいでどうだろう。
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準備完了。
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さて早速に。
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null null null
RADEX、七変化。案の定時々警報がピッピと鳴る。といって表示が0.2を上回ることはない。瞬間0.2を越えるらしいが、一定時間の平均にするとそれ以下ということか。それでもピッピコピッピコ鳴った後は、数値が高めになる。しばらくこの状態で使ってみよう。
その間、Doseはおとなしくずっと0.11μSv/hを示していた。
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ちょいとRADEXで、書斎のあっちこっちを測ってみることにした。
まずガラスが閉まっている本棚の中。
null null null
特に変わったことはない。部屋の中のいつもと同じような傾向である。
布団やソファーや座布団なんかはどうなんだろう。
null null null null
ちょいと高いような気もするが、あんまり変わらない。

ネットあたりに何か情報はないものかと探してみたのだが。
なんでもDoseRAE2は表面の小さな+印のところで測っているらしい。
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RADEX1706の方は裏面の格子の奥にガイガー管が入っている。1706は上位機種なので左右2本。
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そこでこんな風に測ってみたりしたのだが、特に変化なし。
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俺はいったい何をやっているんだろう。

ネットで、昨日19日発売の週刊文春に、築地や大手スーパーで売られている海産物の汚染を調べた結果が載っているという情報があったので、手に入れた。
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なんで週刊誌は、10月27日発行のものを18日に発売するんだ。
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いくら目を擦ってみても、眼球にへばりついたゼラチン状の物体が拭い去れない。ムシャクシャして、僕は酷く苛立っている。


12月 2日金曜日: 機内での線量計測実験

《10月15日(土)》
大震災から219日目……
羽田空港11時37分。
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宮崎行きに乗り、上空で安定飛行に入ってかなり経ってから、線量計をONにした。
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14:06
RADEXの最高値。
RADEX:2.46
その時のDoseRAE2。
DoseRAE2:0.21

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14:27
DoseRAE2の最高値。
DoseRAE2:0.24
その時のRADEX。
RADEX:2.27

なんでこんなに違うのか。β線がものすごく多いってことなのか。全く分からなくなってきた。

以下は下降しはじめてからの数値の記録である。
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14:30
RADEX:2.28
DoseRAE2:0.20

null

14:31
RADEX:1.94
DoseRAE2:0.19

null

14:32
RADEX:1.74
DoseRAE2:0.19

null

14:32
RADEX:1.46
DoseRAE2:0.19

null

14:32
RADEX:1.27
DoseRAE2:0.18

null

14:33
RADEX:1.16
DoseRAE2:0.17

null

14:34
RADEX:1.07
DoseRAE2:0.17

null

14:34
RADEX:1.05
DoseRAE2:0.16

null

14:35
RADEX:1.02
DoseRAE2:0.15

null

14:35
RADEX:0.95
DoseRAE2:0.15

null

14:36
RADEX:0.77
DoseRAE2:0.13

null

14:37
RADEX:0.73
DoseRAE2:0.12

null

14:38
RADEX:0.64
DoseRAE2:0.12

null

14:38
RADEX:0.56
DoseRAE2:0.11

null

14:39
RADEX:0.50
DoseRAE2:0.10

null

14:39
RADEX:0.45
DoseRAE2:0.10

null

14:40
RADEX:0.43
DoseRAE2:0.09

null

14:40
RADEX:0.37
DoseRAE2:0.08

null

14:41
RADEX:0.27
DoseRAE2:0.07

null

14:41
RADEX:0.22
DoseRAE2:0.07

null

14:42
RADEX:0.19
DoseRAE2:0.07

null

14:42
RADEX:0.17
DoseRAE2:0.06

null

14:43
RADEX:0.17
DoseRAE2:0.05

null

14:44
RADEX:0.15
DoseRAE2:0.04

null

14:45
RADEX:0.11
DoseRAE2:0.04

null

14:46
RADEX:0.10
DoseRAE2:0.04

null

14:46
RADEX:0.09
DoseRAE2:0.04

null

14:47
RADEX:0.08
DoseRAE2:0.03

null

14:50
RADEX:0.09
DoseRAE2:0.02

null

14:51
RADEX:0.08
DoseRAE2:0.02

null

14:54
RADEX:0.07
DoseRAE2:0.02

null

14:57
RADEX:0.08
DoseRAE2:0.01

DoseRAE2が、ここまで下がる理由もわからない。そして着陸。

16:41、とりあえずホテルにチェックイン。まずは室内で線量を測ってみる。
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やはりここでもRADEXの数値は大きく揺れる。DoseRAE2の示す値は0.07~0.08μSv/h。決して低いわけではなかった。

【そこで呟いた】
16:55
羽田から宮崎の航空機内の放射線量測定。DoseRAE2(チンチ)の最大値0.24μSv/h、RADEX1706(ガイガーカウンター)の最大値2.46μSv/h。何故????


誰からも返事はなかった。

荷物を置いて、明日の会場、新富町の文化会館へ向かう。

楽屋の線量……
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コンサート関連の報告は別途記事にて。


《10月12日(水)~13日(木)》
大震災から216日目……
昨夜11日の寝しなに呟いた「体の大きい人は小さい人よりも放射線を浴びる量が多いのではないかしらん。それなのに同じSvなのは何故?」という僕のツイートを、何人かの方がリツイートしたようだ。でも、その方々は僕のフォロワーではない。どうして僕のツイートにたどり着かれたのだろう。ともかく、どうやら僕と同じような疑問を密かに持っていた人がいたらしいということか。なんだか初めてツイッターの面白さに触れたような気がする。
さらに、川崎の市民劇で一緒だった板垣陽太君も、このツイートに反応した。それも昨夜のことだが、その後色々とやり取りが始まったので、それについては話が落着したところで、まとめてご報告ということにしよう。

しかし、シーベルトがどうのこうのと、本当だったら考える必要のない阿呆らしいことなど全部おっ放り出して、一介の表現者に戻りたいとつくづく思うのだが、そんな希いも「フクシマ」に押し潰される。怖れずに言う。被災地ではなく「フクシマ」に、である。その意味を理解しない愚かな者たちの群れ。

“RADEX_RD1706”で、初めて喜多見を測る。
22時27分、M.A.P.事務所内。
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0.06μSv/hと0.10μSv/h、自宅と同じような傾向。

22時46分、M.A.P.事務所入口の外。
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0.08μSv/hと0.10μSv/h、事務所の中よりは高めだが二つの機種の差の比率はいつもと同じ。つまり、RADEXが拾うβ線の影響は、今のところどこの場所でも差異は見られないということか。全ての場所にあるのか、あるいはないのか、不明。アルミ板をどっかで調達してこなきゃいけない。

数値の正確さについては、初めからそれほど期待してはいなかった。しかし、もし最初に手にしたのが“RADEX_RD1706”だったら、いったいどんな気分だったろう。

本部。
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0:41
DoseRAE2:0.11
RADEX:0.15

null

1:10
DoseRAE2:0.12
RADEX:0.10

null

1:28
DoseRAE2:0.11
RADEX:0.13

やはり書斎と同じような数値。
気がつくと僕は、“RADEX_RD1706”が高い数値を示すという情報を、ネットで探しまわろうとしている。
この手のガイガーカウンターは、特定の放射性物質のみを測定した場合に正しくなるよう校正されている。今流通している線量計の場合、その特定の物質とはセシウム137に限るのだろうと僕は思っていた。しかし、こんな記述を見つけた。
「多くの機種はセシウム137で校正されていますが、コバルト60で校正されているものもあります」
さらに……
「RD1503のSBM20-1は“Co60”で構成されているため、今回の事故では“Cs”が多いので、表示された値に0.772をかける」
RD1503は“RADEX_RD1706”の下位機種。もしかするとRD1706もそうなのではないか。きっとそうに違いない。

0.15×0.772=0.1158

先入観にとらわれず、あくまでもニュートラルに正しい判断をしたいともがいている。だが、知らず知らずに心穏やかになれる情報だけを拾ってしまう。未だ喉の奥に微かないがらっぽさが残っているのだが、これで今夜は、この部屋に漂っているかもしれない得体の知れぬ「何か」を気にすることなく、ゆっくりと眠れるのかもしれない。

“DoseRAE2”と“RADEX_RD1706”と、それぞれのサブカテゴリを作った。M.A.P.after5におけるこれらの記事は、線量計の正しい評価や使い方について説明するためのものではない。放射性物質の専門的な知識なんか全く持っていなかった人間が試行錯誤している記録を綴る連載ブログである。
 ⇒“DoseRAE2”について
 ⇒“RADEX_RD1706”について
きっと、誰の役にも立たない、僕だけの「フクシマ」の記録。

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《10月11日(火)》
大震災から215日目……
ずっと書斎。
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下駄箱の上。東電の電力使用明細とガイガーカウンターとシンチレーション。
ガイガーが0.08μSv/hでシンチが0.12μSv/h、こんなこともあるにはあるが、基本的にガイガーカウンターの方が高い。そして揺れる。

シンチレーションは“DoseRAE2”、その仕様については、8月24日の記事に書いた。
 ⇒http://lince.jp/hito/keisokutai…
ちょっと追加。
ユーザーズガイドにはこう書いてある。
「半導体ダイオードとシンチレーション結晶をセンサーとして採用したデュアルチャネル検出器が搭載されています。幅広い範囲で放射線を迅速に検出できると共に、エネルギー補正済みなので表示が正確です」
また「技術仕様」の“センサー”の項には……
「シリコンPINダイオードとCsI(TI)結晶+PINダイオード」とある。

さっぱりわからない。

ガイガーカウンター“RADEX_RD1706”には、ガイガーミューラ管が2本使われている。
日本語取り扱い説明書にはこう書いてある。
「電離した放射線レベルの数値化」
「この機器はベータ線粒子源による汚染物やガンマ線を考慮し、H*(10):周辺線量当量の規模で環境線量を検出します」

ふーん……。

だから一般的なハナシとして。
安価な線量計は、ガイガーカウンターだろうがシンチレーションだろうが、基本的には空間線量を測るための機械だ。β線は透過率が低いから、外部被曝の影響は殆どない。したがって空間線量を測定する場合、β線を除外して、体を突き抜けるγ線だけ測ればいい。

ガイガーカウンターは近くを飛んだ放射線を検知して、その数を数えている。もっと厳密に言うと、ガイガーミューラ管に放射線が入って来た時に発生する電流を捉えて、電流が発生した回数をカウントしている。しかし、ガイガーカウンターはγ線とβ線とを区別することができない。

β線を出すモノ(放射性物質)が辺りに存在しなければ、β線のことは考えなくてもいいのだが、しかし建材の中にラジウムが含まれていたり、土壌が汚染されていたり、元来自然に色々あったりする。そういう場合には、β線が計器に進入してこないようにしなければならない。

まず、β線はせいぜい1mくらいしか飛ばないので、β線を除外するためには地上1mくらいで測れば、殆どβ線の影響を受けることはない。
また、食物以外で問題になるのは、放射性物質から放出されるγ線である。それを測定をする場合、β線はアルミニウムで遮断できるので、アルミ板で線量計を囲ったりして測ることになる。

そうしてγ線を検出するのだが、ガイガーカウンターは、γ線を全て捉えることができるわけではない。むしろ取り逃がすほうが何倍も多い。また、γ線を出した核種が何であったかなんて判別できない。核種によって放射線のエネルギーが違うのに、みんな同じ一個なのである。
つまり、γ線を何%くらい拾うことができるのかというガイガーカウンターの能力と、どんな核種(どんな強さ)のγ線を拾ったかが分からなければ、放射線を拾った回数(Cpm)を人間への影響を示すSvに変換できない。

じゃあどうするか。

現在の空間に存在するγ線の殆どがセシウムから出てきているものなので、全てセシウム137から出てきたγ線であると仮定してCpmをSv換算すればだいたいよろしいということになっている。そこで、あらかじめ正確に測って線量が確定しているセシウムを、各々の線量計で実測してみて、正しい値を示すように線量計を調節する、これが校正。なんとアナログな。

(※因みに、γ線とβ線を一緒に測るとどういうことになるのか。ガイガーカウンターはγ線を捉えることは苦手だが、β線の方は殆ど全部検知する。でもβ線をγ線から区別することができないので、β線もγ線と同じセシウム137から出てきたγ線として計算してしまう。だから拾ったβ線が混ざると、とんでもない大きな数値が表示されることになる。“RADEX RD1706”がシンチに比べて若干高い数値を示すのは、その所為かとも思ったが、地上1mで計測した場合も同じような傾向があるので、今のところ身近にβ線を出す「何か」はあまり存在していないと判断しているのだが、さて……)

一方、シンチレーションはどうか。
ある種の物質に放射線が入射すると、入射放射線のエネルギー付与により物質を構成する結晶や分子が励起状態になり、励起状態からもとの基底(安定)状態に戻るときに光を放出する。光の強度(明るさ)は放射線のエネルギーに比例するので、この光を測定すれば比較的正確なSvの数値が割り出せる。
この発光する物質をシンチレータと呼び、それを使った線量計を一般にシンチレーションというのである。

(※“DoseRAE2”の場合は、高線量の場合は半導体ダイオード「シリコンPINダイオード」で、低線量は沃化セシウム(CsI(Tl))結晶のシンチレータシンチレータの発光をフォトダイオード(PINダイオード)で受光して計測するデュアルセンサーのシンチレーションということらしい。因みに、“DoseRAE2”はα線及びβ線については一切検知しない。そしてこの書斎(M.A.P.の本部も同様なのだが)では、“RADEX_RD1706”だけではなく、この“DoseRAE2”も同じように他より高い数値を検出するということは、その原因になるγ線が存在しているわけで、しかし、その正体は依然不明である。)

さらに……。

“DoseRAE2”、どうしても自分で確かめたくて、空間線量を測るために色々と調べて購入したのだが、実はこれ、正確には空間線量計ではなく、個人の被曝した積算放射線の量を測るパーソナル線量計なのである。空間線量計と個人線量計、その違いは何なのか、個人線量計では空間線量を測ることはできないのか、もう少し勉強してみたい。

また……。

β線の存在を確かめたくて購入した“RADEX RD1706”、こいつは低線量を計測するのが苦手だという。

なんたることだ。こんな二つの線量計を比較してみて、いったい何がわかるというのか。なんの意味もないのではないか。こんなことをしている間に、僕はこの部屋で、着々と被曝しているのかもしれないのだ。そう思ったら、無性に腹が立ってきた。だがそれは、被曝したかもしれないからではなく、それを知るために、こんな時間を費やさなければならないことに対して、憤りを覚えているのだ。

【そして呟いたこと……】

※ちょっと頭を切り替えて、前々から疑問に思っていたことをツイッターで呟いてみることにした。
22:03
素朴な疑問です。体の大きい人は小さい人よりも放射線を浴びる量が多いのではないかしらん。それなのに同じSvなのは何故?どなたか教えてください。70人ちょっとのフォロアーじゃ無理か。#genpatsu #原発


※まさか、返事がくるなんて思ってはいなかった。だから……
22:05
ああ、沖縄のことが考えられないでいる。 #沖縄

※そして、とっとと寝ることにしたのだが……



《10月10日(月)》
大震災から214日目……

【この日呟いたこと……】
15:03
暫定基準が500Bq、でもそれに近い数値が検出されたという発表は極めて少ない。殆どが50Bq以下。ならば暫定基準を50Bqくらいにすればいいのにそうしない理由は何か。どっかに行ってるんだよねえ、きっと。加工食品とか、西とか、大手~とか……?


外食はダメだよな。
京都に一人住む娘、大丈夫かなあ。それにしてもとんでもない国になっちまった。

昨日に引き続き、あらためて……
今日も書斎。“RADEX”の数値が一時的に高く出ても驚かなくなったが、“DoseRAE2”が0.12μSv/hを表示するとちょっと嫌な感じがする。
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この書斎の放射線量が高いのは、やはりこの建物由来のラドンが原因なのだろうか。そこで、ちょいとラドンについて調べようと思った。
ラドンはコンクリートなどの建材から放出される。建物の換気が悪く、気密性が高いほど室内ラドン濃度が高くなる。そして、ラドンは肺がんのリスクを高めるらしい。

さて、ここからが厄介なのである。

広義のラドンはその質量の違いで色々あるのだが、ここで問題にするのはラドン222(Rn-222)。こいつはラジウム(226Ra)のα崩壊で生成する。その後順次連鎖的に壊変を繰り返して最終的に安定的な鉛(Pb-206)になる。

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(日本アイソトープ教会の手帳より)

上図によると、ラドン222は、まずα崩壊してポロニウム(Po-218)になる。ラドン222の半減期は4日にも満たない。3.824dayである。そして半減期がおよそ22年の放射性の鉛(Pb-210※図中の真ん中の核種)に到るまで、合算しても僅か数10分の半減期である。

あら、ということはさ、ラドンなんか古いマンションには全く存在しなんじゃないか。いやいや、どっこいそうはいかない。問題なのはラドン222の親核種であるラジウム(226Ra-226)が建材に含まれているということ。このラジウムの半減期が1622年だから、つまり寿命が100年足らずの人間にとって、ラドンは建材の中で半永久的に生成され続ているということなのである。

ラドン222は、鉛210に到るまでに、合計α線3本とβ線2本の放射線を出すのだ。あー、おっかない。しかし、ラドンは原発とは関係のないこと。線量計を使い始めて色々と調べ始めたら、今まで全く気にしていなかった別の危険の存在に気がついてしまったらしい。ともかく、まず知りたいのは、この書斎で、我が線量計たちが拾っている高めの数値の原因である。ラドンなのか、原発由来のものなのか、あるいは別の「何か」なのか。

“DoseRAE2”はγ線しか測れない。ラドンからの一連の核種はα線とβ線しか放出しない。ということは“DoseRAE2”の高目の数値は、建材由来のラドンとは無関係ということか。
“RADEX”のほうはβ線を感知するけれど、いつも“DoseRAE2”とはこのくらいの比率で違いが出ているので、やはり建材由来のラドンの影響を感知しているわけではないということになる。

だが、上の図をよく見直すとちょっと気になる文字がある。「γ」とか「(γ)」とか、はて、なんだろう。一生懸命ネットをあちこち調べてみた。
その結果、どうやら(γ)と書かれている時には、γ線も放出されるのだということが分かった。さらにこの図には間違いがあって、Pb214→Bi214とBi214→Po214でもγ線が出る。
どういうことかというと、β崩壊の際、光・熱・磁場などの影響によって励起状態(Excitation)とやらになるとγ線が出るのだ。また各々の場合でγ線が出る比率も半減期と同じように決まっているらしい。「励起状態」の反対は「基底状態」、ああ、もうこうなるとお手上げである。

実はもう少し勉強したのだけれど、ふと机の上の線量計に目をやると、「なんだよ、オモチャじゃないか」、こんなオモチャと「励起状態」なんて、似合わないこと甚だしい。そこでこのハナシ、今日のところはここまで、とすることにしたのだが、さて……。

と、ツイッターで“測ってガイガー!”というサイトがTVで紹介されるという情報が流れてきた。そこでTVをつけてみた。震災に関わる民間の活動を色々と紹介する番組。“測ってガイガー!”で登場してきた人は、“DoseRAE2”を使っていた。

続けて別の活動、と、どこかで見たことのある顔が。
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NPO法人“みんなのことば”の代表理事の渡邊悠子さんじゃありませんか。
今、被災地に音楽を届ける仕事をしていらっしゃるらしい。
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演奏しているメンバーはどんな人たちなんだろう。ボランティアなのかな。まさか渡邊さんも無給っていうわけじゃないよね。それじゃあ生きていけないものね。僕だって、出来るだけのことはしたいと思っているのだけれど、やっぱり生きていかなきゃならないから、ボランティアをやっている余裕、ないから……。

そしたら、こんなツイートが流れてきた。
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相変わらず、TVの影響力は大きいらしい。
だが、TVも新聞も、営利目的だとなかなか取り上げてくれない。しかし、NPO法人の代表の給与が営利じゃなくて、コンサートなどを企画する会社の社長や音楽家の決して多くない報酬が営利だという区別がわからない。つまり、それが「法律的な理念の違い」ということか。

東電から莫大な広告料を受け取っているメディアは、僕らの知る権利を圧迫し続けている。だから僕らは、自分で調べるしか手立てがないのである。


《10月13日(木)》
大震災から217日目……
もう事務所の中の数値はいちいちご報告するのはやめようと思っているのですが、ついつい気になります。
M.A.P.after5は、私的な記録という意味合いもあるので、小さく。
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[subcate.喜多見周辺の放射線量]
9:55の表。
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だんだん高くなっているような……
左の“RADEX_RD1706”の方は気にしないでください。相変わらず0.9くらいから1.8ぐらいの間で揺れています。たまたま撮影した時にこの数値を表示していたということですから。

もう、終わりだね。いやいや、日本が、じゃなくて、今年のゴーヤーのハナシです。
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でも、日本が終わらないとも言ってません。いろんなものが歪んで、そして終わっていく、どうやらそれは間違いなさそうです。

最近、自宅へ帰れる時間が増えてきました。今日も昼前に上がり。去年までは考えられなかった。これも歪んだことをひとつ終わりにしたからかなあ。

帰途の途中、僕は思わずアッと車の中で声が出てしまいました。
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こんなことして、大丈夫なのか?
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どこか私立の幼稚園の行事らしい。子供たちが、素手で、土まみれになって畑仕事をしている。
「土壌の線量、測ったのかなあ……」
笑顔で子供たちのカメラを向ける母親たちが無知なのか、それともやはり、僕の頭がおかしくなっているのでしょうか。

自宅に帰るとまずはとりあえず線量計を出して測ってみるのです。10月8日以来です。特に変わりはないのですが、やはりこのくらいの巾で数値がぶれます。
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問題は書斎です。
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β線はアルミで遮ることができるらしいので、ちょっとイタズラ。
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0.18→0.15、誤差の範囲かなあ。
まあそのうち気が向いたら、もう少しきちんと考えて実験してみましょ。

原発のことがなければ、今日なんかは何もない一日だったはずなのに。

なんだか歪んでる。


あらためて……
《10月9日(日)》
大震災から213日目……
「食べる?」
「なに」
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「“沖縄産黒糖かりんとう”ねえ……」
娘は、父親が“沖縄”と“セブンイレブン”のカテゴリのあるブログを書いているなど知る由もなく。

途中、海ほたるに寄る。皆は買い物しているが、父は一人離れて計測に勤しむ。
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やはり“RADEX”は“DoseRAE2”より高い数値を示す。そして揺れる。揺れること自体はきちんと放射線に反応している証拠なので悪いことではないという人がいるが、どうなんだろう。 また“RADEX”は比較的高い数値を出すという情報は結構目に付く。そして誰もそのことによって評価を下げるような人もいないようだ。

“RADEX”はガイガーカウンター。α線は検知しないが、β線には反応する機種。だから購入したのだが、それをどのようにγ線と同列のSvに換算しているのか、そこがよく分からない。高めの数値の原因はβ線も拾うからだということも聞くが、それもよく分からない。
“DoseRAE2”はシンチレーション式なのでγ線しか拾わない。だからこそ正確で空間線量を測定するのに向いているということ。
ガイガーカウンターとシンチの違いについては、後日追記しよう。

ともかく、何物にも近づけず測って昨日と同じような比率の差が出たということは、β線を放出する放射性物質そのものが影響して“RADEX”の数値を高くしているわけではなさそうだ、ということ。(まあ、今この空気の中にそいつらが浮遊していたり、僕自身の手が汚染されていたりしていれば話は別だが。)初心者の実験は一歩一歩である。

下の階の駐車場で測ってみた。
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測ってガイガー!というサイトで、6月27日に“HORIBA PA-1000Radi”という政府公認の機種で計測した方がある。
 ⇒http://hakatte.jp/spot/2384/
屋外の地表1m(屋外デッキ「幸せの鐘」の付近)で0.04μSv/h、西端のカッターモニュメントの付近では0.094μSv/hであったという。ここでも、この程度の線量では“DoseRAE2”と堀場製作所の“Radi”が近い値を示すというデータが得られた。
 ⇒http://lince.jp/hito/senryoukei.html…
 ⇒http://lince.jp/hito/senryoukei2…
※“Radi”は意図的に低い線量を示ようにプログラム変更された可能性があるとか。まあ、めったなことは言えないが、“Radi”に近い数値を出す“DoseRAE2”が、地方の行政でよく採用されていることも事実である。

はたして、“RADEX”が高いのか。“DoseRAE2”が低いのか。

予想よりもだいぶ早く着いた。
そこで道の駅に寄って時間を潰すことにした。館山のちょっと北である。
たいへんな賑わいである。
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誰も放射能なんて気にしていない。うちのばあさんはイチジクを買い込んだ。
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最近話題の早川由紀夫氏のマップも……
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文部科学省の航空機モニタリングでも……
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どうやらこのあたりの土壌は問題なさそうなので、これでいいのかもしれない、とも思う。
しかし、海産物はどうなんだろう。
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全部調査しろというのは簡単だが、こういうところまで全てとなると、とてもじゃないが無理だという気がする。だが、黒か白かではない方法が(あるいは意識が)きっとあるのではないか。

僕は表に出て、ベンチに座って線量を測り始めた。
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0.09μSv/hと0.08μSv/h……、決して低くはない。なんだか孤独な気分なのである。

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親父を、ここに置いていく。

四十九日の話は後日。

夜、書斎にて。
また暫らく線量計を眺めていた。
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“DoseRAE2”は0.10か0.11と安定しているが、“Radiは”0.11から0.20まで、相変わらず暴れている。平均0.13~0.14といったところか。いったい、この部屋には何がいるんだ!


《10月8日(土)》
大震災から212日目……
γ線を測る目的で購入した“DoseRAE2 PRM-1200”はシンチレーション。僕の生活圏の空間線量については左程問題がなさそうだということが分かりました。と、個人的な安心をブログで報告するのはやっぱり気が引けます。しかし、問題なのはα線とβ線です。そいつらを追いかけて右往左往するド素人の足掻きをさらけ出す、それなら少しは意味があるかなと思っているのです。でも、僕の書斎の線量とM.A.P.本部の線量が0.10~0.12μSv/hという高めの数値を示すことがなければ、それで終わりだったかもしれませんけれど。

さて、この書斎と本部の線量の高さの原因は何なのか、もしかすると何らかのルートで部屋の中に進入したセシウム137に反応しているのではないか(註:セシウム137はβ崩壊するのですが、その殆どがバリウム137になっておとなしくなる前に、一旦バリウム137mを経由します。そのバリウム137mが崩壊する時にγ線が出るのです)、その原因が知りたくて、まずはともかくβ線にも反応するガイガーカウンターがどうしても欲しくなったのです。
 ※ 註:⇒http://lince.jp/hito/gensiryoku/jiyuukennkyuu…

というわけで、思い切って買っちゃった2台目の線量計“RADEX RD1706”が今日届きました。
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放射線量測定可能範囲: 0.05 μSv/h ~ 999 μSv/h
 ※最低0.05μSv/hというのがちょっと悩ましい。
放射線エネルギーの検出(感度)範囲:
  γ線・・・0.10~1.25MeV
  X線・・・0.03~3.00MeV
  β線・・・0.25~0.35MeV
 ※eV(エレクトロンボルト)とはイオン・素粒子などのエネルギーの単位。Mはメガ。
表示制度:(0.95μSv/hの時)7+6/P(P=μSv/h)
 ※「7+6/P」ってよく分かりません。

M.A.P.after5は連載ブログ、そんじょそこらの計測ブログ・線量計解説ブログとは一線を画す低レベル。あは。いいんです、それで。一歩一歩です。(てなこと言ってるうちにもう212日。ほんとは2~3ヶ月避難しとくのが正解だったのかもしれませんが。)

まあともかく、自宅を測ってみましょう。
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DoseRAE2:0.06 RADEX:0.08

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DoseRAE2:0.05 RADEX:0.09

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DoseRAE2:0.05 RADEX:0.12
ふーん。あ、緑色の袋は京都の土産です。明日四十九日なので。

さていよいよ問題の書斎です。
机の上に置いて。
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10:41
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.10

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10:42
DoseRAE2:0.12 RADEX:0.11

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10:56
DoseRAE2:0.12 RADEX:0.13

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11:05
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.14

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11:19
DoseRAE2:0.12 RADEX:0.15

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11:20
DoseRAE2:0.13 RADEX:0.11

ちょいと別の机の上へ移動して。
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12:00
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.18

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12:01
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.14

PCに乗っけて。
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15:34
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.16

娘の部屋で。
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16:43
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.12

《10月9日(日)》
大震災から213日目……
また机に戻って。
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1:17
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.20

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1:18
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.17

null

1:19
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.12

null

1:19-2
DoseRAE2:0.10 RADEX:0.11

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1:21
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.15

null

1:21-2
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.16

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1:22
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.13

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1:31
DoseRAE2:0.12 RADEX:0.09

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1:45
DoseRAE2:0.11 RADEX:0.08

ああ、眠くなりました。分析は明日、いや明日は四十九日だしなあ……


《9月8日(木)-2》
ところで事務所の中はどうなんだろう。いつものように5分間測って、さりげなくマスクを隣に並べて撮影してみた。
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0.06μSv/h……
いつもと特に変わりはない。

“DoseRAE2”の傾向は国民生活センターが調べてくれた。しかし所詮中国で製造された「安価」な機械だ。一個一個の性能にばらつきがあるかもしれない。だからこの機械の個体固有の誤差が知りたい。できれば線量の高い場所へ行って正確な情報と較べてみたい。でもそんなことを言っては顰蹙を買いそうだ。

測ってガイガー!というサイトがある。たくさんの人たちが、安い線量計を持って日本中の放射線量を測って投稿している。
昨日の夜8時ごろ、僕の自宅から比較的近い場所で測った人がいた。アスファルト地上1mで0.17μSv/hだという。結構高い。使用機種は“RADEX RD1503”、評判の悪い中国製ではなく、チェルノブイリを経験したロシア製。β線もγ線も測れるガイガーカウンターである。この手の機種に共通したことだが、β線についてはなかなか正確な数値が測れないらしい。しかし、地上から1mも離れれば、殆どβ線の影響は受けることはないはずだから、きっと正確なんだろう。
僕は、“DOSERAE 2”とともに現場へ車を走らせた。はたしてγ線だけ測れる潔い我がシンチレーションは、いったいどんな値を出すのであろうか。
午後3時25分。
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0.09μSv/h……
事務所のゴーヤーを植えたプランターの土の上に直置きしたのと同じである。0.17μSv/hとはずいぶんと違う。さてこれはどういうことなのか、色々と考えながら現地を後にした。
「測ってガイガー!」では、特定の計測者について、これまで投稿した一覧を見ることができる。事務所に戻ってそれを確かめてみた。すると、0.17という値を出したこの方の計測は、どれもかなり高いことが分かった。その中には、近くに住む人が疑問に思ったのか、再計測のリクエストなどがあったりして、そういうところは別の人が再計測している。そのいくつかを確認したみたのだが、その全てにおいて、かなり低い値で上書きされていた。
僕が測った場所も、僕が去った後の午後5時ごろ、また別の人がやってきて計測したらしい。その人の機種は“HORIBA PA-1000Radi”、日本製で、希望販売価格は税込で131,250円という高価な代物である。投稿された数値は、僕の計測値と同じ、0.09μSv/hであった。さて、いったいどっちが正しいのか。
 ⇒http://hakatte.jp/spot/9375

なんだか最近よくある線量計測マニアのブログみたいになってきた。

問題は、ここからどこに向かって、どのようにして繋いで行けるのかである。それはミステリー。重要なことは、オタクではない賛同者が集まるかどうか。

今や線量計は需要があるのだから、日本の技術を持ってすれば、安くて正確な線量計を作るなんて簡単なことだろう。だがなかなか安くて新しいものは発売されない。日本製の既存の機種は何故か高いママ。だから外国製の安物ばかりが流通する。その性能を親方日の丸っぽい機関が貶して、政府が公式に発表しているデータを参考にしていればいいみたいなことを喧伝する。馬鹿っぽくて言いたくはないのだが、こうなるとやっぱり国を残して人を殺そうとする者たちがいるに違いないと思えてくる。だが本当は、得体の知れない「意思」がその正体なのだろうけれど。

誰からも文句の出ない正確な線量計が、どうしても欲しくなった。それに加えて食品の汚染を、せめて50Bq/kgくらいは調べることのできる測定器も欲しいのだ。この状況から、街ごと一歩踏み出すために。

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高山正樹 Masaki Takayama
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