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《9月29日(木)》
大震災から203日目……
だからさ、どーしてそこまでダレることが出来るわけ?
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猫が志の高い動物だとはやはり思えない。

それなりに多きいくなったゴーヤーはあと一個。
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葉っぱも黄色くなってきたし、2011年のゴーヤーも終わりに近い。
あれ、なんだい、黄色くなりかかった三個のゴーヤー(左下にチラッと写ってる)は、昨日のまんま置きっぱなしの野ざらしかい。まあ、お忙しいのでしょう、きっと。
なんだか、今年は早かったなあ。でも、目を凝らすと、まだいくつかあるにはある。
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それから、例のヒンマガリ君も大きくなろうと頑張っている。
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チビって、差別用語なんですかね?
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大っきい奴は収穫。
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さっそく切ってみた。
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ほったらかしゴーヤーも一緒に台所へ。
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「もう事務所じゃないなあ」
「床磨いて、鏡を立てて、いろいろやることがあるわけよ」
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【この日呟いたこと……】
15:20
門仲天井ホールから閉館決定の案内が来た。お金の問題というよりも消防法の方がハードルが高そうだ。あの非常階段ではNGなのだという。何か起きたら責任が取れないか。歴史、文化、リスク、責任、フクシマ……


“門天”には何かとお世話になってきた。なにか僕らに出来ることはないかと思案しているのだが。
2011年、変ろうとしているものは一見して哀しいことばかり。
「前を向いて再生!」と、素直に言えない諸々の事情。門仲天井ホールも、いま少し抵抗してみるらしい。

本日の室内線量。
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M.A.P.琉球舞踊教室。やっと少し形に。
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今日は持田明美師匠が地謡。こんな教室、滅多にあるもんじゃない。生の演奏で踊ることによって、その楽しさは倍増する。このM.A.P.の特徴を、どう宣伝していくか。それを考えるのが僕の仕事なのかもしれないが、しかしそれはひとりで出来るものではない。通ってきてくれている人たちに、まずその特異さを感じてもらうことが必要なのだ。
そして、地謡さん一緒に練習することを、システムとして構築しなければならない。そうでないとホントの武器にはならない。
 ⇒M.A.P.琉球舞踊教室専用ブログの記事

ただ、気をつけなければならない重要なことがある。
ひとつは、一時の盛り上がりがずっと続くと勘違いしないこと。度を越してはしゃいでいると、近いうちに必ず弊害が出る。その対策が出来ていないとしたら、通常の稽古は、生の三線を入れないと決めておくほうがずっと落ち着いていて安全である。

もうひとつ、録音された演奏で反復練習することの大切さも忘れてはならない。「教室」なのである。ましてやそこに初心者がいるのなら、ある段階までは録音でやるべきかもしれない。多少進んだ後も7割程度は録音のほうがいいのかも。でないと、余程きちんと指導しないと、指導の揺らぎが、生徒さんがこの先苦労する種となりかねない。「教室」であることを捨てるなら必要のない配慮だが、そうではないのだから。

ちょっと余談だが、時々違う録音を使うというのもきっと面白い。生の三線で踊るのとは違った、はっきりした発見があるに違いない。

こうした気遣いが、最終的に生演奏で踊ることの本当の楽しさを深く知る基礎となるはずだ。
志は高く、なのである。

すぐにやること、急ぎ過ぎないこと、躊躇すること。そして責任者自身がその仕分けをきちんとすることが大切なのだ。宇夫方女史、分かってくれているだろうか。

僕は、持田さんの唄三線を聞きながら、溜まった古新聞の整理をしていた。
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「ふーん……、“花水木”に行こう」

“花水木”のお弁当のウィンナー。
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後日、志の高いハナシを……

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《9月15日(木)》
大震災から189日目……
昭和49年築の鉄筋(HPC造)マンション9階、M.A.P.本部室内の放射線量。
 ⇒前回(8月25日)の報告
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0.1μSv/h、相変わらずの数値だ。マスクを必要とするものではなさそうだが、ともかく原因が知りたい。しかし0.1μSvくらいでガタガタ言っていると、非国民扱いされそうな御時勢だ。自分のことしか考えていないのか、福島の人たちを慮れと。なんともキナ臭い。
別の部屋(5階)を測らせてもらった。
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同じであった。全部の部屋を調べたくなった。しかし、そんなことを言い出したらきっと大顰蹙だろう。

マスクをして事務所に向かう。
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0.05μSv/h、変化は見られない。もう逐一報告することはなさそうだ。だが問題はα線とβ線を放出する核種の存在。この線量計では測れないが、γ線の動向を監視することでその影を捉えることが出来るのかもしれない。今後しばらくは、中よりも外の線量を重点的に報告しよう。
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0.05μSv/h、今日のところは中と同じ。ということはつまり……、さて、さっぱり分からない。分かったことは、明らかに本部のあるマンションの室内線量が高いということ。

線量に問題のない事務所は、少しずつだが違うものに変わろうとしている。
コンケン・アイのアイちゃんがやって来た。今日は琉球舞踊教室の日なのである。
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 ⇒M.A.P.琉球舞踊教室の専用ブログ記事

僕は邪魔にならないように、部屋の隅で黙ってPCに向かっていた。聞こえてくる琉球のメロディーの中で妄想に耽っていた。

宇夫方先生は、生徒さんの上別府さんと花水木に行くらしい。
「一緒に行きませんか?」
「うん、先に行ってて」

【そして黙って呟いたこと……】

21:22
日本の流通システムに沖縄が組み込まれているとしたら、それを拒否する沖縄独立への動きが本格的になってもおかしくない状況になってきた。もしそうなったら、今の日本は、きっと沖縄に軍隊を送るに違いない。

21:25
いつだったか、息子に聞いたことがある。「沖縄が独立したら、お前は沖縄人になる権利があるのだが、お前は日本に残るか、それとも沖縄に行くか」すると息子はあっさりと答えた。「沖縄」

21:26
娘はフランスに留学したいらしいのだが、なんとかイタリアにまからんかなあ。そんで、僕を呼んで。

※つまりさ、フランスで原発事故があって、あちらの原発国家フランス政府の発表では空気中に放射線はないということだったんだけれど、一昨日の13日のNHK朝のニュースで、職員が測定していた線量計がアップに、なんと8.1μSv!さらにプルトニウムだという話も。マルクールの線量は6.3μSv/hという情報もある。



お通しはカツオ。
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「上別府さん、食べ物、気にしてる?」
「昔は気にしてましたけど、今は……」
「そうじゃなくてさ、放射能」
「ああ、全然」
嫁入り前なのにね、とは言わなかった。

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狛江で、農業を営む青年に会った。
そのハナシは後日に回すが、彼から聞いたことをひとつだけ。
「今年は、ゴーヤーが変です。」


《7月23日(土)-3》
高山正樹氏は沖縄へ。私宇夫方路は、まだまだ東京でやらなければならない仕事があって、ずっと遅れて沖縄入りする予定です。

今日は、八王子龍谷寺の御施餓鬼で、父、隆士さんの朗読会です。会場はいつも山猫合奏団の合わせで使わせていただいているホールです。
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まず白石准さんのピアノ演奏があって、その後、父の出番です。
宮澤賢治の詩を、盛岡弁で朗読します。
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賢治は花巻の生まれです。父によると、花巻弁と盛岡弁は本当は少し違うらしいのですが、賢治が生きていた頃の花巻弁を使える人は、もう滅多にいないと思います。今花巻で生活している人も、すでに当時とは違う言葉を使っています。
盛岡弁も事情は同じですが、父は若い頃に盛岡から東京に出てきたので、そのお陰で、盛岡弁は昔の言葉しか知らないのです。
賢治の生活ぶりや、賢治の弟さんから聞いた話などをはさみながら詩を朗読しました。
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みなさん静かに熱心に聴いてくださいました。
30分ほどかけて4つの詩の朗読終わり、最後にもう一度白石さんのピアノ演奏があって終わりました。

もう年だね、もう最後の方はとても苦しかった。もうあと何回もできないかもしれないと父は言っていましたが、やっぱり八王子まで電車で行って、バスに乗って、坂を上って行くのはちょっと大変だったのかもしれません。高山氏がいれば、車に乗せて行ってくれたのでしょうけれど。

でも逆に、できるうちにやっておこうという気になったらしく、10月あたりに狛江でも朗読会を、と企画をはじめたようです。その時は喜多見狛江周辺の皆様、是非ともおいでください。
(宇夫方路)

【おまけ】
さしずめ、宇夫方隆士氏はスーパー盛岡人?
 ⇒スーパーウチナンチュのこと


《7月8日(金)》
東日本大震災から120日目……

【この日呟いたこと……】
12:06
TVだけ見てたらえらいことになると、いっくらここで呟いても一番伝えたい人たちには届かない。芝居の客席は出演者と御同類の観客で埋まり、市民運動の集会には常連ばかり。デモはお祭り。思い余って飲み屋で語れば友達をなくす。



……と、捨て台詞を呟いて事務所へ。

出遅れたゴーヤーだけれど、芽が出れば早いな。
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その他のハナシは後日。

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でも、これじゃあ芸がないので、この日の話題をひとつだけ先行して御紹介。

何故、謡の人は本番前に発声練習をしないのか。それは謡が武士の芸事だったから。
「敵から切りつけられた時、ちょっと待てと素振りをしますか?それと同じ。いつどこでもさっと出来るのが武士の芸」

講釈も武士の芸だった。したがって講釈の場合、落語と違って師匠とは言わず先生という。そういえばかくいう小生、プロになってから一度も本番前にアップやら発声練習なんかしたことがない。武士から程遠い精神の持ち主だけれど。



《6月17日(金)》
東日本大震災から99日目。

【この日呟いたこと】
8:08
ずっと気にかかっていること。ホットスポット。柏は東京近辺で高いビルがある最北の都市、新宿には高層ビル群、足柄茶の汚染地域の先には箱根の山。みんな放射性物質が高いモノに当って下に落ちた場所だとか。では川崎・稲城あたりの多摩の横山の北側はどうなんだろう。

8:15
昨日のこと。降り始めた雨。事務所に3歳の子供を自転車に乗せて一時間くらい掛けて仕事に来てくれる人がいる。息子はバイクでバイトに行く。何も確実なことが分からないから、僕は何も言わない。

8:26
だけどさ、僕はそんなこと全て忘れたフリをして、今日、狛江のエコルマホールのロビーで歌っちゃったりするわけです。あら、もう出かけなきゃいけない時間。雨ですけど。



そして……
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僕、埋もれてます。
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この後のことは追記します。
取り急ぎここまで……
 ⇒山猫合奏団のOfficial_Blog記事


6月 2日木曜日: あと2日……

東日本大震災から84日目……

【この日の朝に呟いたこと】
7:23
そんなこたあ分かっているのだが……RT/「放射線怖い」→野菜を食べず、外で運動せず…がん予防逆行も


主治医に言われた。ともかく睡眠を取る事。
「最低でも6時間寝てくださいね」
2時間くらい足りない。

午前10:00、エコルマホールのリハーサル室を借りて。
あと二日。

「中踊りでさ、太陽の光を嫌がってくれないか」
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「形じゃないんだよ……」

出羽は一見普通。実は色々と考えている。稲しり節を知っている人なら分かっていただけるかもしれない。稲しり節は「んにしりぶし」と読む。「ん」声門破裂を伴わない「ん」。
“今年毛作いやあん清らさゆかてぃ”
今年の作物があんなに清らかに実って……

中踊りはチェロだけで。バッハの無伴奏。
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入羽は砂持節を使う。最後の歩きは、普通はただの収めだが、実は密かにそこをクライマックスにしたかった。先生方には叱られるかもしれないが。照明さんには、希望に向けて繋がる道を作って欲しいと頼んだ。悠久の時の流れ。

三線は古き良き世界。チェロは目覚めた真鶴の自我。悲しみと、そして……。
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さて、入羽の砂持節に、どうやってチェロを重ねるか。
砂持節は伊江島に伝わる労働歌。地分けによってあてがわれた土地は、時として荒地であった。その土地を使えるようにするために、砂を運んだのである。

「最後の囃子の繰り返しに、チェロを倍テンポで乗せてはどうだろう」
ボクの提案に、皆即座に同意してくれた。
ゼイサー、ゼイサー、ゼイサー……
「いいじゃないか」

あとは踊りだね、と、亘先生。
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大丈夫だよ、あと1日もある。

エコルマホールのエレベーター。
6月17日のロビーコンサートのポスターが貼ってあった。
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他にも色々なポスターが。
「ボク、これで弾くんですよ」と大島君。
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9月3日か、ずいぶん先だなあ。その頃、いったいどうなってるんだろう。ちっとも想像がつかない。
演奏会が近づいてきたら宣伝するさ。狛江で大島君が出演するとあっちゃあ、ほっとけないもんな。

【そしてまた呟きはじめる】
7:23
喜納昌吉ライブの頃はまだ……/上杉隆氏。日本のフリー事件記者のなかで最高峰。


智内さんと初めて会った日だ。
 ⇒喜納昌吉のライブで高野孟×上杉隆×喜納昌吉のトークショー
今話題の上杉隆が一年前に何を語っていたか、まだリンク先から見ることができる。後で聞いたが、智内さんは高野孟氏とも面識があるらしい。

そういえば沖縄から帰る日、智内さんから「ハイサイ」という題名のメールが来た。
だからボクは「沖縄嫌いの智内さんがハイサイとは……」てなメールを返した。
そうしたら智内さんから「ハイタイとも言います」という短い返信。
そこでボクは「ハイタイというのは首里や那覇の女性ですね。ヤンバルあたりでは女性でもハイサイ、もっと田舎ならハイだけです」と薀蓄をひけらかしてみた。
すると智内さんから「まったく正解だね」



20:03
ニコニコ動画で原口一博自由報道協会の会見を見ていました。視聴者のカウントは33,000人。TVの視聴率でいえば0.1%にも満たない。TVだけ見てる多くの人たち、自民党政権当時の東電の「犯罪的行為」のこと、知ってるのかなあ。



智内さん、明日が勝負です。でも智内さんは、きっと見に来ないんでしょうね、沖縄嫌いだから?
屈折した愛ですな、お互いに。


カテゴリ: 狛江市
《5月18日(水)~19日(木)》
東日本大震災から69日目~70日目……
今日は鳥肉じゃなくて、こんなののご紹介。
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うずらの卵の燻製。
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チーズの燻製。
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そして空豆を皮ごと食う。
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シメにそぼろ丼を頼んだ。
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高田くんが厨房から覗いている。

「もう少し味が濃いほうがいいですか」
「もっと色濃く、甘辛くするってことね」
「そういうのが好きな人が多いから。でも、僕はこのほうが……」
「うん、俺も、これでいい」

この日、となりのテーブルでは電研に勤めているらしき若者のグループが飲んでいた。女性もいた。僕は、聞こえてくる話を聞かないと決めた。

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「彼さ、来なかったよ」
Sさんの息子さんのことである。
「そうなんですか……」

電研の中にある原子炉の噂、隣の連中に思い切って聞いてみればよかったかな。

もう19日になった。1時近い。

正門がやけに広いのは、でっかいトラックのためだ、と高田君に聞いた。それも原子炉と関係があるんだと。
じゃあ、記念撮影だ。
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「顰蹙だな……」

「おーい、原子炉、どこだ」
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よしなさいって……

でも、何があってもおかしくない、と、このところの日本という国家を見ていると、そう思えてくる。
日本が、壊れようとしている。


4月28日木曜日: 四十九日なのに

《4月28日(木)》
あらためて東日本大震災から49日目……

朝。
本部を出ると、目の前の野川越しの森の上の方に、太陽光パネルを乗せた大きな建物が見える。
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いったい何の建物なんだろう。

太陽の恵み。しかし、太陽って、巨大な核融合システムだもんなあ。オゾン層が放射線を遮ってくれているから、地球上の生物は生き延びてこられた。
でもさ、微量の放射線が生物の遺伝子を壊したからこそ突然変異が現れた。それがなければ「進化」などなかったらしい。

実は、我が家の屋根にはかなり大きな太陽光パネルが乗っている。導入したのは2003年のはじめなので、もう足掛け9年になる。いずれ発電量などの詳細なデータを御報告しようと思っている。

昼。
“あさの”に、昼飯を食べに行く。
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浅野さん、いつもいつも、お気遣いありがとう。
「居酒屋あさの」のカテゴリ記事が、まだふたつばかり暫定なので、それを書いてから今日のことも書く。

午後。
木曜日なので、宇夫方女史は琉球舞踊教室の日。

夜。
龍谷寺にて、山猫合奏団の合わせ。やっと練習ではなくて、合わせといってもいいような段階になった。
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「あれ、古本くん、こんなふうに楽器置いていいの」
「金管はそんなもんです」
そんなこたあないだろう。しかし、古本大志君がいれば、本番なんてどうにかなっちまうだろうという安心感。

四十九日。本当ならば一区切りなのに。休みなく続く営み。

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《4月28日(木)午前0時~2時》
市民劇の稽古が終わって、事務所に戻った。
間もなく午前0時を回って災震から49日目になる。
「49日か……」
しかし、未だ行方不明の方が1万人を超えているのだ。今後、もしその方たちの御遺体が見つかったら、49日の御供養はどうなるのだろう。

2009年の日本国内の死亡者は114万4千人だったらしい。ということは1日の平均死亡者数はおよそ3000人。2009年の1年間で、日本人は7万5千人減ったという。

特に意味はない。ただ、震災で亡くなった方と行方不明の方、合わせて2万人を越えるという数字が、いったいどんな数なのか、眺めてみたかっただけなのだ。でも結局、やっぱり無駄なことだった。

と、「今、鳥研にいる」という宇夫方女史の電話。もう閉店時間だろう、「でも、まだ火落としてなくて、高田君、焼いてくれるって」、それならと事務所を出た。

筍のお通し。
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「今日はお客なんです、お先に」
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彼女とは去年の8月以来もう何度も会っているのに、まだ名前を聞いていなかった。今日もまた聞きそびれた。

宇夫方女史は、こんな人と相席していた。
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聞けば、炭屋さんの息子さんだそうで。ということは、彼の奥さんは、すでにM.A.P.after5に登場したゆきこさんというわけ?それも確認しそびれた。

「なんで」
「高田君がね、同席しろって」
「どうして?お母さんと知り合いだって知ってたの?」
すると高田くん曰く「なんとなく……」
相変わらず、変な奴だ。

つい原発のハナシをした。沖縄の血が流れているのなら、原発などないほうがいいと無条件に思っているに違いないという、震災の前だったらありえないおかしな思い込み。それを前提にハナシを始めた不用意。

「電気がなくなってもいいっつうことすか」
そう言った彼の目に、僕は腹を立てた。
「もちろん」
決意の問題だ。今の状況は、そういう決意を我々に迫る何ものかだ。今そうした決意ができないとすれば、もう二度と、人間の生き方を根本的に問い直す機会が我々に訪れることはないだろう。これは、未来に対する想像力と哲学の問題であるはずだ。

しかし彼は、単純な反原発を主張する愚かさを高みから見下ろして、もう少し俺は成熟しているのだとでも言いたそうに、そして自分の意見は披瀝せず、ハナシを切り上げた。彼は結局、何も語ってはいない。

たぶん、彼は間違っちゃいない。僕だって彼と同じ、たった今この時間、同じ電灯の下で飲んだくれて、炭火で焼いた決して安いとはいえない焼き鳥を頬張っているのだ。被災地では未だ満足な食料もないというのに。それなのに、偉そうに電気などなくなってもいいと、口の周りを鶏肉の油を光らせながら真顔で言う欺瞞。それに比べれば、彼のほうが余程正直だ。

それでも僕は語らねばならないと信じている。

この日お店を手伝っていたバイト君は大学生。教員になりたいのだという。歴史の教師。
「原発について、どう思う」
「興味、ありません」
今から30年前、アイヌのこと、沖縄のこと、僕が何を言っても、まともに考えようとする者はいなかった。原発のこともしかり。そして僕は語らなくなった。その後悔が蘇ってきた。

「世界のエネルギーのほとんどは、一部の国の恵まれた人々によって消費されている。そうではない大多数の人々は、全く違う生き方をしている。ここまで進んだ文明、もう後戻りなんかできるわけがないという主張は、一見あたかも現実的な考え方のようだが、実はいかに一部の人間の勝手で傲慢な思い込みであるか、そのことに思い及ばないような想像力のない人間に、教師なんかになって欲しくはない。お願いだ。君が教師になりたいというのなら、今こそ原発について考えて欲しい。考え続けて欲しい」

数字をあげればさ、アメリカと中国と日本とロシアの四ヶ国だけで、世界の電力の半分以上を消費している。消費量の多い上位12国で、70%を越えるということ。だが、やはり数字ではない、という気がする。正確な数字は大切だが、それだけでは何かを取り逃がす。

彼は黙って聞いていた。

鳥研は、帰り際、表まで出てきて送ってくれる。今日は男ふたり、色気ねえなあ。
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「例の、電力中央研究所の原子炉のハナシだけどさあ、そんなものはなかったらしいよ」
僕は先日安永さんに聞いた話を高田くんにした。
「いや、そうでもないみたいですよ」
「え?」
「あの地震の後、なんか秘密に建物を解体してたんですよ。工事前、電研の人が来て、それでお金をもらった人がいるとかいないとか……」

中央電力研究所は、いつもより闇に包まれているように見えた。
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真偽は全くわからない。したがって【拡散希望せず】……


《4月11日(月)》
東日本大震災から32日目……

【この日の朝に呟いたこと】
7:31
「春、駿河台方向から聞こえてくるシュプレヒコールの中……」35年前? つかこうへいの「飛竜伝」を思い出してなぜか涙する。なぜか…… 昨日の高円寺・反原発デモ


10:04……
智内さんからメールが来た。
「昨日の高円寺は燃えていました」
添付ファイルが付いていた。一秒足らずの動画。きっと智内さん、よっぽど興奮してたんだな。静止画でよかったのに、間違えて動画で撮ったんだ。
僕は時代に遅れてきたけれど、智内さんはリアルタイムだもんな。

マスコミでは全く報道されなかったデモ。高円寺の人たちは迷惑していたというような意見もネットでは数多くあるけれど、そういう人たちは、例えば僕が、つかこうへいの「飛竜伝」に涙する理由なんて理解してくれないんだろうな。
今、youTubeで「高円寺」と検索すれば、昨日のデモの動画がたくさん出てくる。でも僕は、智内さんから送られてきた動画が愛おしい。だからPCで再生して、デジカメで撮ってみた。
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事務所にK-pressの安永さんが山猫合奏団の取材に来られた。
安永さんから、今、市民劇で御一緒させていただいている劇団民藝の今野鶏三さんのお話を伺った。そのことは、また後日書く。

娘の京都のお土産。
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同志社は、最後まで(そして今も?)学生運動の雰囲気を色濃く残していた(いる?)大学である。

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高山正樹 Masaki Takayama
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