《2月19日26時》
扉を開けると、おやまあ、混んでること。でも、おやじさんがいない。
「もうすぐ、帰ってくるヨ」
真弓さんが、どっかで飲んでるオヤジさんに電話を掛けたらしい。オヤジさん、ほどなく戻ってきた。
「なんだよ、オレがいねえとダメなのかよ。これからカラオケやるとこだったのにのによう」
いい調子である。
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「泡盛飲みてえって言うからよ、買っといたのに、ちっとも来ねえじゃねえか」

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前回来たのが9日でしょ、たった9日来なかっただけじゃない。何しろ色々あって無茶苦茶忙しくてさ、もういっぱいいっぱいなんだよね。

それにしても“まさひろ”という選択は、なかなか渋くてうれしいのである。
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泡盛はタイ米を使用。だからコンケン・アイに似合うはず。今まで無かったのがおかしいくらい。これから飲む人増えるかな、でもここのお客はみんな唯我独尊、マイペースだから、きっとここの泡盛は全部M.A.P.が買うことになりそう。

今日のお通しはタイ風。
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「何食う?」
わざわざ仕事関係の飲み会を中途で戻ってきたオヤジさん。もし刺身を頼まなきゃ怒られるよな、きっと。そうじゃなくても当然頼むわけだけど。

「アジとカンパチとカツオ、それからバツグン」
「ええと、アジと、それから、なんだって」
いい調子なのである。
「大丈夫なの、包丁、持てるの? オヤジの指なんか食いたくねえぞ」
「食うもん紙に書いてくれ」
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これがバツグン。
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「作るの、めんどくせい」とオヤジに却下されたが、でも、最期にはちゃんと出てきた。オヤジの指が入っていないか、ちょっと心配だが。

平らげてしまえば追加の注文。
サザエ。
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その肝。臭みゼロ。
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生ダコ。
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サービスの毛ガニ。
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ネタは尽きない。赤身、イカ、ホッキ……、まだまだ頼もうと思えばいくらでもあるが、こっちの腹がもたない。寿司屋でもないのに、これだけ生ものが揃っている店なんて、やっぱりこのあたりじゃあ考えられない。それもこの値段で。きっと、登戸にも成城にも仙川にもないだろう。

初めてさつま揚げを頼んだりして。
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「勘定のとき何食ったか自己申告してくれ」

ここから先は勘定外。
これ、真弓さん手作りのタイ風味噌。
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辛いけれど飯の上に乗っけて食ったらこれが最高に旨い。残った味噌をラップに包んでもらって持って帰ることにした。

終盤はタイのひまわりの種をポリポリと。
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「明日は、本業が休みだからよ」

気がつけばもう午前2時近く。
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オヤジはとっとと寝床へ。でも真弓さんはこれから片付け。ご苦労様。あ、そうだ、肝心の看板娘の愛ちゃんは、今年から小学校。早く寝るクセをつけなきゃ、ということで最近は10時前にはご就寝。まだ遅いけれど、ともかくひとりで寝れるようになったんだな。いいことです。

泡盛は2cmぐらい残ったので、ボトルキープとなりました。