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朝早く“しよん”さんの工房へ。
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三線グッズがいよいよ販売間近。送付用の箱を届けに。
“しよん”さん、朝のお掃除の時間。

山城恵美子さんと…
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喜久村敦子さん。
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ちなみにこの敦子さんは、楽天市場沖縄mapの“機織工房しよん”のページのトップを飾る貴子さんの妹さんです。
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楽天市場沖縄mapの“機織工房しよん”のページ

文字通りお邪魔しました。
飛行機の時間があるので、あわただしく失礼しました。

たった2日の沖縄出張終了。
とっとと帰りまーす!
宇夫方路でした。

8月23日日曜日: コンクール最高賞発表

第44回琉球古典芸能コンクールの最高賞の最終日。、受験者全員の踊りが終わり、いよいよ合格発表です。

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私たちの教室のメンバー佐藤さんも無事合格です。良かった、おめでとう!

合否がホールのロビーに張り出された瞬間、喜ぶ人泣き出す人、何だか感動してしまいました。
私の時はどうだったんだろう。見に行った覚えがないなあ。行かずに誰かに聞いたのかもしれない。将来、私のお弟子さんがコンクールに参加するようになったら、その発表には見に行くようにしようと思ったのでした。


【宇夫方路の沖縄報告】
朝一番、いつもの通り調布からバス。
朝の調布駅前

この日は遅れることもなく、順調に那覇空港に到着。その足で、大城立裕先生のお宅へ向かいました。
そうだ、ご報告していませんでしたが、この度、私の父、宇夫方隆士の詩画集を、M.A.P.で出版することになりました。
詩画集「幻影」
詩画集「幻影」表紙
10月10日、出版予定です

で、本日は、その詩画集の推薦文を、大城先生にお願いをしに伺ったのです。
もともとこの出版のハナシは、又吉健次郎さんが火付け役のひとりで、やはり今度の詩画集に一文を寄せてくださるのですが、今日大城先生のところへ行くという話を、ちょっと又吉健次郎さんにお話したら、是非とも同行してご挨拶に伺いたいと健次郎さん。先日、沖縄タイムス賞を受賞された時、大城先生からお祝いのお葉書を戴いたので、そのお礼をしたいということでした。
というわけで、私と父と又吉健次郎さんと、3名でお邪魔しました。

大城立裕先生のお宅にて

大城先生は又吉健次郎さんへの手紙について、受賞パーティーに行っても大勢の人で、肝心の受賞者御本人には会えないことが多いので、パーティーに行かずにお手紙をお出しになったのだそうです。

大城先生と又吉健次郎さんの会話…
「どうして『くがにぜーく』といわずに『かんぜーく』と言うの?」
「まあいいかな、と思ってたんですが、やっぱりちゃんとしようかな」
健次郎さんの、いい感じのテーゲーさ。
「かんぜーく」は鋳掛屋のことで、銀細工職人のことは「くがにぜーく」というのが正解なのです。私、ちっとも知りませんでした(汗)。
又吉健次郎さんも、だんだん大御所になってしまって、きちんと伝統を背負わなければならなくなったということなのかもしれません。

大城先生から名刺を頂戴した又吉健次郎氏、「私の名刺は『くがにぜーく』と直してからあげましょうね」と、ご自分の名刺はお出しになりませんでした。

今現在、ネットで「かんぜーく」を検索すると「金細工」のルビとしていくらでも出てきますが、「くがにぜーく」は殆ど出てきません。なんでこんなことになってしまってんでしょうかねえ。
ともかく、いつのまにかそれが定着しちゃって、又吉さん御自身も「まあいいか」というテーゲーな感じでそれに乗っちゃったのかもしれませんね。なにしろ、ご自分の名刺の肩書きもそれで印刷しちゃったくらいなんですから。
それから、又吉さんの工房の表札にも「かんぜーく」というルビがふってあるんですよ。証拠写真は下の記事でご確認を。
http://lince.jp/hito/okinawamap/matayosi…

さて、いよいよ……
房指輪の七つの房の意味のミステリー解明の時がやってきたようです。
まずはこちらの記事をお読みください。
http://lince.jp/hito/kouboumatayosi…

今、又吉さんの工房で作っている房指輪の説明では、7つの種類は「魚」「灯明」「鳩」「扇」「花」「蝶」「葉」となっています。しかし、この中の「灯明」は実は「ざくろ」ではないか、また「鳩」は「桃」ではないかという説もある、又吉さんは、「ざくろ」と「桃」の方が本当かもしれないと仰っていました。
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しかし、房指輪が今こうして形になっているのは、ヤマトの陶芸家である濱田庄司さんが、又吉さんのお父様である6代目の誠睦さんに復元を託してくださったおかげなのだと又吉さんはおっしゃいます。「灯明」も「鳩」も、当時、濱田庄司さんが、沖縄で残されている房指輪を探し出し、その形を見たり調べたりしながら、一つずつ意味を解明をして、ようやくたどり着いたものなのです。健次郎さんは、その濱田さんとお父様の出会いを大切にしたいがゆえに、そのままの説明で通していらしたそうです。
楽天市場沖縄map「房ネックレス灯」
楽天市場沖縄map「房ネックレス鳩」

ちなみに結び指輪はあの版画家棟方志功さんが復元したデザインなのです。
楽天市場沖縄map「房指輪」

高山正樹が又吉健次郎さんの工房に伺った時も、健次郎さんはこの話をしてくださいました。それを聞いた高山が、是非そのお話を、ブログなどで紹介させていただけないだろうかとお願いしたところ、快くご承諾してくださいました。
また、健次郎さんも、その時のことがきっかけで、やはり「ざくろ」や「桃」のことも、きちんと伝えて残しておこうという気持ちになったのだそうです。
「M.A.P.のおかげです。ありがとう。」
又吉さんは、そうおっしゃってくださいました。

琉球王朝からの金細工の伝統を継いでいらっしゃる方は、もう今は又吉健次郎さん一人だけとなってしまいました。今まで何人か健次郎さんの元で修行をしたお弟子さんもいらしたそうですが、みんな途中でいなくなってしまう。それは仕方ないことだとも思うのだが、このままでは健次郎さんが亡くなったら伝統が途絶えてしまう。それを危惧され、せめて映像で残しておこう、そうすればもしまたやろうという人が出てきたときに、それを見て始めることが出来る、そう思い立って、たくさんの方に頼み込んで協力をしてもらい、現在8割方完成しました。ジーファーの説明の為に、髪結いの小波さん、そのモデルには大城美佐子さんなどなど、みなさん快く引き受けてくださったそうです。

その中で、房指輪についても、「ざくろ」や「桃」のことを、きちんと説明をすることにしたと、又吉健次郎さんは仰っていました。

大城先生に父の詩画集の校正版をお渡しして、お読みになってもしよろしければ推薦文をお願いしますとお願いしました。
先生は一寸ごらんになって「いい絵ですね」と。あとで父は「みんな絵はいいねえと言ってくださるけど、詩の事は何も言わない」と言っていましたが、父もせっかち、お渡ししたばかりで、まだお読みにもならないうちに、コメントなんか言えませんよね。
大城先生は楽しい仕事を下ってありがとうございますと言ってくださいました。

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新報ホールに行かなければならないので、1時間ほどで失礼致しました。

【一方、東京で台本を読み続ける高山正樹の息抜き】
今日のゴーヤー、今日の雌花!
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明後日のゴーヤーへ


「M.A.P.カルチャー琉球舞踊教室」が9月の3日から始まります。毎週木曜日7時~9時半、場所はエコルマホールのリハーサル室(小田急線狛江の駅から徒歩5分)などで行う予定です。
詳細は、後日あらためてご案内したいと思います。

受講ご希望の方はM.A.P.まで
Tel:03-3489-2246 担当はもちろん宇夫方路です。

なお、M.A.P.の琉球舞踊教室はJIN DANCE FACTORYの教室仙川カルチャーセンターを統合した形で開設されます。従って、従来のふたつの教室は、発展的に閉じることにさせていただきました。関係者の皆様、今まで本当にありがとうございました。
またJINさんのスタジオでは、エイサーの短期講座などを考えています。
なお、厚木のカルチャーセンターは継続いたします。それぞれ今後ともよろしくお願いいたしま~す。
発展的解消を記念して……
【8月7日のJINさんのスタジオでの稽古風景】 ⇒8月7日の記事を読む
《KYOKOさん撮影》
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《五味さん撮影》
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不思議だな。同じ時間を切り取っているのに、撮影する人が違うと、違う心が写ってくる。当たり前といえば当たり前なのだが。
KYOKOさんと五味さんと、お二人の見えているものの違いってなんなのだろう……。
それはまた別のハナシ…

8月22日土曜日: 雌花と小倉神社の夏祭り

前回は雄花でしたが…
http://lince.jp/hito/okinawamap/obon…

雌花、ないかなあ…
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(ゴーヤー作りの先輩は竹内さんです。)

あった。ふたつ。
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明日のゴーヤーへ

夜は川崎市幸区にある小倉神社の夏祭り。琉球舞踊を披露しました。
幕開けは「かぎやで風」。
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そしてその次が春香ちゃんと莉奈ちゃんの出番です。
「上り口説」を凛々しく堂々と踊りました。
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一週間前は順番も覚えていなかった二人ですが、約束どおり毎日自分達で練習をしてきたようです。
そのあとは「貫花」と「太鼓囃子」。
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最後はもちろんカチャーシー。
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でも踊ってくれるのは子供達、大人はたいがい座ったまま、なかなか腰を上げてはくれません。沖縄だったらみんな踊ってくれるのになあ。

終演後、莉奈ちゃんの記念撮影。
春香ちゃんは先に帰ったので、舞台写真のアップ。
莉奈ちゃん 春香ちゃん

帰るとき、スタッフの方が、「また来年もよろしくお願いします!」だって。

8月15日土曜日: 春香ちゃんと莉奈ちゃん

関りえ子琉球舞踊研究所のこどもたち。
春香ちゃんと莉奈ちゃんです。
春香ちゃんと莉奈ちゃん

今月22日、川崎市幸区にある小倉神社のお祭りで踊ります。それに向けて、一生懸命稽古しています。
でも、どうも順番があやしい。二人だけで踊ると、ちょっと不安になってしまいます。
今日から、家でも毎日練習しようとお約束。
あと一週間、どれだけ進歩するか、とっても楽しみにしています。
(宇夫方路)


金城さんはやることが早い。
いつか「金城さんの手料理をご馳走になる会」をやろうと約束したのは一週間前。
http://lince.jp/hito/photo2…
それが今日、早くも実現しました。
この日、一週間前の稽古の画像を届けてくださった五味さんも勿論参加です。(KYOKOちゃんは残念ながら御親戚のお盆で欠席、今度は絶対ね。)
もう、仕事やめた!
まだ準備中の女性陣を待たずに、がっつき始める野郎たち…
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三枚肉とソーキそば。

ミミガーとテビチ。
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写真で見る印象の100万倍くらい旨いです。
豚三昧ですな。
(でも牛もいる?)
ウシコちゃん

先日、沖縄タウンの“たきどぅん”で聞いた話です。
どうしたらお客さんを満足させられて、そしてまた来てもらえるのか。
「簡単なんだよ。沖縄の人に店を出してもらえばいいんだ」
きっとその通りなんです。
大和の人が一生懸命改良した沖縄タウンの沖縄ソバも、確かにおいしかったのです。それはそれでありなのですが、「沖縄タウン」と銘打つならば、いわば「ネイティブな沖縄の味」をしっかりと捕まえておくことが肝心なのだと思います。
お店のご主人は大和の人で、ヘチマ料理も夕顔の料理も知らない、人寄せパンダで沖縄出身の学生さんをバイトで雇う、そんなお店ばかりの沖縄タウンだとしたら、ジリ貧も致し方ないかもしれません。

「喜多見で沖縄料理店をやろう、絶対流行るはず。なんてったって、金城さんはコテコテの沖縄だもんね」
そういって金城さんをそそのかしている最中です。

酒は奄美御出身の田中きとみさんから頂いた黒糖酒です。
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こいつも実に旨いんだよね。

それから…
五味さんが撮影してくださった稽古場の画像から、金城さんの画像を一枚。
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この他の画像は、KYOKOさんの画像と合わせて、あらためて後日ご紹介しましょう。

8月 7日金曜日: 写真は何を写すのか

稽古を終えて、喜多見に戻って…

沖縄帰りのカメラマンふたり。
KYOKOさんと五味さんです。
KYOKOさん 五味さん

ふたりともよく焼けている。
「沖縄帰り」というのは、ちょっと違うな。このふたりにとっての「沖縄」は、宮古だったり石垣だったり、あるいは竹富だったり波照間だったり。五味さんにいたっては、何べんも沖縄に行っているのに、本島上陸経験なしなのですから。

五味さん曰く、「KYOKOさんは沖縄に行くべき人」。
沖縄の中に、自分の存在の全てを捧げるかのようなKYOKOさんと、それを冷静に分析する五味さん。同じ被写体を、一人はその内部から、今一人は冷徹な目を持って外から、そのようして別途に撮られた写真を、後から合体させるような企画、おもしろいと思うんだけどな。

おふたりの作品がPOST CARDになって、間もなく楽天市場沖縄mapにお目見えする予定。その写真を通して、私たちのまだ知らない「沖縄」に出会えることを、とても楽しみにしています。

“PHOTO”というカテゴリを作りました。
http://lince.jp/okinawamap/monodukuri/photo

このところ、五味さんには、楽天市場沖縄mapの商品写真などを撮影していただいたりして、大変お世話になっています。西岡美幸さんのシーサーの写真も、五味さんが素敵に撮ってくださいました。
楽天市場沖縄map“シーサー”のページ

また、今日は、宇夫方路の琉球舞踊教室の練習風景の写真をおふたりで撮影してくださったのです。感謝感謝です。

だから、今日は、みんなで“ふくや”へ。
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生徒さんの金城さんも一緒です。
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今度、金城さんの手料理を頂くことになりました。楽しみだな。

今日も気がつけば11時。
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【KYOKOさんから届いたこの日の画像】
高山正樹 宇夫方路


稽古初日。
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最近、ブログは沖縄ばっかりですね、と大島純先生
そういえばそうですなあ。でも、今日からは殆ど毎日稽古だから、ちょっと変わるかな、というか、ブログの記事を書く時間を捻出することができなくなるかもしれません。

と、思いきや、ここ代田橋には沖縄タウンがあるんだった。
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さっそく今日の夕食は沖縄そばです。「首里製麺」というお店。
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ソーキそば。900円。
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まあ、沖縄なら500円だけど、味も麺も、なかなかのものでした。いろいろとアイデアも凝らしているしね。
(沖縄でも、国際通りあたりの観光客向けの店に較べたらずっとおいしいかもです。でも、ネイティブな沖縄の味とはどっか違うんですよね。)

こちらは、ゆし豆腐とモズクと三枚肉入りのソバです。
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ああ、やっぱり沖縄から逃れられない?



M.A.P.の事務所は狛江市にあります。
狛江市は絵手紙発祥の地。
小池恭子さんが紙漉工房“紙芳”の葉書を使って、絵手紙を三通も書いてくださいました。
一通は小池さんが日本農業新聞に隔週で書いていらっしゃるコラムに。
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「墨や絵の具ののりもよく、筆が引っかかる感触もあって描きやすかった」と紹介されています。

後の二通が事務所に届きました。
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(上が月桃の繊維を含んだ紙。下が芭蕉。)

全国の絵手紙ファンの皆様、是非一度、沖縄の紙を使ってみてくださいませ。
楽天市場沖縄map紙漉工房“紙芳”「はがき」
(現在は夏に作る月桃の繊維を含んだ葉書のみの販売です。その他の紙は秋までお待ちください。自然には抗えません。)

《関連記事》
http://lince.jp/hito/etegami…(小池恭子さんのこと)
http://lince.jp/hito/kamitokami…(絵手紙のミステリー)


20年前からの、たまりにたまった新聞の切り抜き。
でっかい段ボールふたつに一杯。
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沖縄8割、アイヌ1割、その他1割くらい。
ボチボチ、整理しようかなと。

ペラペラとめくっていると、時を忘れる。

若き大城立裕氏を見つけたり。
喜那昌吉氏と萱野茂氏が対談していたり。(まさかこのふたりが国会議員になろうとは、当時は考えられませんでした。)

萱野茂氏の記事ふたつ……
http://lince.jp/mugon/kaeruhi…
http://lince.jp/mugon/ainunoisibumi…

それから、皆さん覚えていらっしゃいますでしょうか。
朝日新聞の損傷サンゴ捏造事件。
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上が1989年4月20日の「K・Yって誰だ」というコラム。
この記事が記者の捏造であることが発覚し、いろいろあって、下がサンゴの回復状況を報告した10月27日の記事です。

それから20年、このサンゴ、今どうなっているんだろう。

その他の記事も、いずれ機会があればご紹介します。
(高山正樹)


8月 3日月曜日: ゆくいどぅくる

今日は新人賞のコンクール。私の役目は付き人。
朝、ホテルを出たら、こんなのを見つけました。
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「ゆくぃどぅくる」って書いてあるけれど、「ゆくぃ~」じゃなくて「ゆくい~」が正しいんじゃないのかな。[jukwi]ではなくて[jukui]。これをきちんと書き分けなければいけない。そうしないと間違ったウチナーグチが出来上がる。これが表記問題なんですねえ。

「ゆくい」とは「休憩」とか「いこい」という意味。「ゆっくりどころ」ではありません。「休憩処」です。でも、「ゆっくりどころ」の方が、沖縄っぽくていいかも。ウチナーグチを直訳すると、堅苦しくなって「沖縄の心」が消えてしまう、これって、よくある話なのです。

それから、せっかくウチナーグチを使うのならば、「あっち」と「こっち」じゃなくて「あがた」と「くがた」にして欲しかったという気もしますが、それじゃあ何のことか分からないですよねえ。

それにしても、こんなところに座って休む人いるのかな~。
おっと、ゆっくりしているヒマはありませんでした。早くあっちに行かなくちゃ。

新人賞は、まず女踊り「かせかけ」を踊って、化粧を直して着替えをして、そして男踊りは「上り口説」。
なんだかんだ丸一日、無事終了しました。

終わり次第すぐ稽古場へ、あさって5日に受験するメンバーの稽古です。
誰かが稽古場に持ってきたスナックパイン。
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手でもぎながら食べます。とうもろこしをおじょうひんに食べてるみたいな感じ。
でも、味は確かにパインでした。
(宇夫方路報告を元に高山正樹執筆)



8月 2日日曜日: あららららららら

沖縄から、宇夫方路が報告します。

先日、コンクールのお話をしましたが…
http://lince.jp/hito/yuugao…
いよいよ、その本番です。
今朝羽田6時55分発の飛行機で那覇に到着。そのまま受験生の稽古に合流しました。
交代で稽古が続く中、食料の買出しに行ったスーパーでナーベーラー発見。
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恒例の『沖縄大百科事典』(1983年出版)から。
「ヘチマ:(沖)ナーベーラ、(宮)ナビャーラ、(八)ナベーラ。ウリ科に属しニガウリと並ぶ沖縄の重要な夏野菜である。本土において果実を食用とする地域はきわめて限られており、大半はタワシとして利用されるが、沖縄での調理法が見直され、野菜としての評価がしだいに高くなりつつある。」
そうかしら。ゴーヤーは全国区になったけど。やっぱりナーベーラーは「タワシ」のイメージが強すぎて敬遠されたとか。
でも『おきなわキーワードコラムブック』には「なーべらー(※ママ)」の語源は「なべあらい」らしいと書いてあります。ということは、身体を洗うものを食べるのに抵抗があったのかなあ。
と思いきや、『沖縄語辞典』の[naabeeraa]の項目には「へちま水は咳・やけどの薬、酒の酔ざましに用いる。熟して肉を取り去ったものは浴用に用いる」だって。
あら、もうわかんない。

今日受験する人もいるので、その舞台を見ようと、新報ホールへ。
途中、エイサーをやっていました。すごい人出です。
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エイサーを囲む人垣の後ろで、見えないものを何とか見ようと、自転車の上に立つおじさん発見。
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あらら、気持ちは分かるけど、とっても危ない感じ。

道の反対側では、出番を待つ団体がいくつかたむろしてました。
チョンダラーのグループがいたのでカメラを向けたら、あららら、みんな集まって来た!
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南灯寮のチョンダラーを見る。

私もゆっくりエイサー見たかったのですが、そうもしていられません。後ろ髪を引かれながら新報ホールへ。
信号を渡れば新報ホール、と、そこにサイレン鳴らして救急車が。その救急車に向かって、なんとまっすぐつっこむ一台の軽自動車。サイレン聞こえないのかな……
あ、ぶつかるぶつかる~~「どんっ!」
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あららららら~

8月 2日日曜日: 小禄の目白

私、高山正樹は、6月20日の記事にコメントをつけ、そこでおきなわおーでぃおぶっくの“儀間進のコラムを読む”という企画に関して、次のように書きました。
「儀間さんの視点は、首里を飛び出し、大和の田舎から奄美、果てはいわゆる『先島』にまで及んでいます。この儀間さんの実に奥行きのあるコラムの下に、どうしたらたくさんの若者が集まってくれるのか、毎日毎日、切実に考えています。」

このことについて、もう少し説明したいと思います。

儀間進さんのコラム「うちなぁぐちフィーリング」および「語てぃ遊ばなシマクトゥバ」で扱っているのは、沖縄で標準語的な役割を果たしている首里の言葉が中心です。儀間さん自身が首里の御出身ですから、そうなるのは当然でしょう。でも首里の言葉をメインの食材にして出来上がった料理は、冷静に首里を見つめ、さらには首里以外の地域にも気を配り、結果、重層的な奥深い味付けになっています。
単なる地域の比較にとどまらず、沖縄全体を地理的・歴史的に俯瞰する視点によって、儀間さんのコラムは優れた沖縄社会学としても読み応えのあるものになっているということを、お伝えしたかったのです。

儀間さんは、「首里だらぁ」という言葉について、あるコラムの中で次のように書いています。

「(この言葉は)首里ン人(スインチュ)が口にするものではない。ためしに『沖縄語辞典』を調べてみたがなかった。士族たちが、働きもせずに、だらりと日を暮らしているからともいわれ、首里ことばが悠長で、ゆったりしていることから、ともいわれるが、いずれにしても、悪口であることにかわりはない。色が生白くて、生活能力のない街育ちの首里ン人への侮蔑である。」

続けて「ンムニー カディン 首里ン人」の説明が始まるのですが、これ以上はネタバレ、もうじきデータ配信されますので、携帯電話からでもダウンロードしてお聞きください。

また、先日の沖縄語を話す会で、こんな話を聞きました。那覇空港の東に小禄という地域がありますが、その小禄の言葉は汚いと、那覇や首里から差別されているというはなし。小禄では犬の鳴き方も違うらしい。
船津好明さんによると、あの伊波普猷でさえ 「小禄の目白」という文章で、小禄の言葉の汚さに言及しているというのです。
僕はそれがどうしても読みたくて、宇夫方女史におきなわ堂へ寄った時に探してくれるように頼んだのです。そして7月22日に届いた本がこれです。

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伊波普猷全集第十巻。
「小禄の目白」は次のように始まります。

「子供の時分、大人たちにつれられて、目白を捕りに能く大嶺辺に出かけたものだが、その為に小禄に行つたことはつひ一度もなかった。といふのは、小禄の方言は語調が悪いので、目白も自然その影響を受けて、音がだみてゐる、といふ理由からであった。」

たとえ本当に小禄の語調が悪かったとしても、まさかそれがメジロの鳴き声に影響するとは思えません。

そういえばもう40年も前のことでしょうか、僕の母方の田舎は千葉の佐倉あたりなのですが、鳥モチやカスミ網を仕掛けて、小さな野鳥を捕獲し(もう時効ということでお許しを)、その泣き声を楽しんでいました。若い鶯には、その鳥籠に黒い布切れをかぶせ、それを優秀な鳥の籠の傍に置いて鳴き声を憶えさせていたのを、子供心に不思議な思いで眺めていた記憶があります。

佐倉あたりの言葉は、とても汚ないという評判でした。しかしそれが鶯の鳴き声を乱したという話など、もちろん聞いたことはありません。
そんなことよりも、佐倉の言葉は汚いというような会話は、田舎の人たちとよく笑いながらしていたし、それでもって誰かを傷つけたというようなことは全くなかったように思うのです。(本当は違うのでしょうか。)
それが沖縄の小禄ということになると、どうしてこれほど気にかかるのでしょう。

ともかく、伊波普猷の「小禄の目白」が書かれたのは昭和14年という昔のこと、今はもうそんな差別はないと思いたいものです。

でも、沖縄語を話す会で、少しナイーブな話を聞きました。
現在の首里と小禄はどちらも行政的には那覇市ですが、東京にある那覇の人たちの集まりには、久しく首里や小禄の出身者は参加していませんでした。しかし同じ那覇市だからと、首里や小禄の人たちに参加を薦めたときのはなしです。
「小禄」は、やっと「那覇」の仲間入りができると喜んだ、しかし「首里」はいい顔をしなかった、そして今でも首里の人たちは「すいの会」で活動しているとのこと。

ちなみに「すいの会」の「すい」は純粋の「粋」の字を充てているのだそうです。

首里(スイ)や揃(ス)リィ揃(ジュ)リィ 那覇(ナーファ)なあはいばい
首里ン人はいつも揃って連れだち、那覇ン人は離ればなれ…


8月 2日日曜日: 「美しい沖縄の方言」

沖縄語三昧。時々バナナ
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最後の一本。
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ご馳走様でした。

もう一冊。
先日の沖縄語を話す会でのお土産のひとつ。
伝説の入門書。
船津好明・著「美しい沖縄の方言」
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【以下、無駄な前書き】(※お急ぎの方は読み飛ばしてください。)
ブログならブログらしく、その日のことはその日の内にアップしたいものです。
しかし、M.A.P.after5の記事は、情報の正確性をきちんと検証して、できるだけ掘り下げた内容のものでありたいと考えているので、なかなか「早さ」を実現できずにいます。
そこで、ともかく伝えたい情報を盛り込むことさえできれば、「てにおは」や文体の良し悪しには目をつぶって、とりあえず公開してしまうという、なかなか微妙な舵取りをやっています。
というわけで(それに加えて担当する高山正樹が多忙なため)、アップした記事に目を通す暇さえなく出掛けてしまうという場合もよくあって、お恥ずかしいのですが、しばらくして時間の空いた時に改めて読み直し、誤字脱字を発見したり、説明不足や分かりにくい箇所を直したりしているのです。記事によっては、何度も推敲を繰り返したり、極端な場合は半年後に文章の手直しをするというようなこともあります。
(ああ、新聞記者はつくづく偉いと尊敬いたします。)
どうぞ新しい記事で、分かりにくかったりおかしいなとお感じになった場合は、よろしければ数日後にもう一度読み直しなどしてくだされば嬉しいです。特に、記事内で別記事にリンクを貼っているような場合、そのリンク先の記事は、若干の修正をしていることも多いので、是非併せてお読みください。
また、新しい関連情報などがあったり、まれに情報に間違いを発見してそれを修正したりした場合は、古い記事でもコメントにて補足していますので、それについては、サイドバーの新規コメント欄からお読みくだされば幸いです。さらには、昔の記事にでも間違いなど発見された方は、どうかコメントなどでご指摘くださいませ。
(前書きおしまい)

閑話休題。
「にんじんしりしりー」の記事を書いた時の宿題です。
(下記記事のコメントを参照してください。)
http://lince.jp/hito/sirisiri…

「~する」を首里の言葉にしたとき、「~しゅん」が正しいのでしょうか、それとも「~すん」でいいのでしょうか。
(※実は「沖縄語辞典」では明確に「su(ス)」と「sju(シュ)」の区別があり、「~する」にあたる沖縄(首里)語は「~sjuN」だと説明されているのです。)

この質問に、沖縄語を話す会の國吉眞正さんから、次のようなお答えを頂きました。

「『すん』です。[suN][sjuN]も『すん』と発音しています。例えば『首里』のことを[sjui]と書いていますが、『すい』と発音されています。しかし首里の方で『しゅい』に近い発音をしている方が居ました。その辺は私も勉強しなければならないと思っています。現状『しゅ』と『す』、『さ』『しゃ』は地域差で許容範囲として、私は全部受入れております。」

また本日、比嘉光龍さんからは次のようなメッセージが届きました。

「はい、うちなぁんいっぺー、暑さいびーん。
『しゅん』ですが、これは現代ではすべて『すん』となります。
首里言葉には『しゃ、しゅ、しょ』という発音がありますが、それは現代ではすっかり失われてしまい、すべて『しゃ』が『さ』、『しゅ』が『す』、『しょ』が『そ』と発音されるようになっています。
例をあげると、『しゃんぴん茶』というのが本来の首里言葉の発音ですが、現在では当の首里ん人も『さんぴん茶』と発音します。私が調べる限りでは、現在100歳以上の首里ん人ならば『しゃんぴん茶』という発音していたと言えると思います。私の首里言葉の先生である首里金城町生まれで士族の系統でいらっしゃる93歳のおばあさんは『さんぴん茶』と発音します。その方のご両親、また祖父母はどうでしたか?と尋ねても『さんぴん茶』としか聞いていないとのこと。『しゃ』の発音、また『しゅ、しょ』も、93歳の首里の方が聞いていないというのですから、相当昔に消えてしまった発音だと言えるでしょう。
また『しゅい』と発音するのが本来『首里』のことなんです。しかし、これも、とっくの昔に消えてしまっていて、当の首里ん人は『すい』と発音します。
『しょ』ですが、『しょーぐゎち』と本来発音するのが『正月』で、今では『そーぐゎち』と言うのが一般的です。
『しゃ、しゅ、しょ』ですが、消えたと言っても、琉球古典音楽や組踊には残っています。組踊は国立劇場が出来たせいか、わりと、この古来の発音は残して演じられますが、古典音楽は、私に言わせれば…(後略)」


この後は、また別の話題の時に。今は秘密にしておきましょう。
光龍さん、いつもいつも大変ご丁寧に説明くださり、心より感謝しております。

「す」が「しゅ」に変わる言語学的現象を「口蓋化」といって、ウチナーグチの特徴でもあります。これは「沖縄語の音韻講座」の中で詳しく説明したいと思います。
ダイワハウチュのこと

しかし、なぜ首里の言葉において「しゅ」が「す」に戻ったのか。これについては、只今研究中、「口蓋化」の説明時に研究成果が出ていればいいのですが。




高山正樹 Masaki Takayama
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