東北地方太平洋沖地震発生から15日目の昼……

新しい仕事の打ち合わせのために親会社へ向かう。
京都にいる櫻井篤史によると、関西ではスカイツリーは倒れているという噂が流れているらしい。僕もそれを否定する確実な情報がなかったが、どうやら大丈夫だった。
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この目で見なければ信じられないことばかり。
しかし放射能は目には見えない。真実は10年後にしか分からないということか。

東京の街では、一見何の心配もないように人々が闊歩している。
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関西のテレビは東電がスポンサーになっていないので、福島原発についての報道の印象もずいぶん違うという話もあるが、実際に視聴したわけではないので定かではない。
もはや関西は外国だ。

少し早く到着したので、近くにあるそら庵まで歩いていった。
奥さんは壁面の亀裂を指差して笑った。
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隣のビルは修復中だった。
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向かいの建物には絶対立ち入りたくないと思った。
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打ち合わせ中。M.A.P.からは僕以外に作業予定者数人が同席。
東京は今後もずっと安全、それが前提での話し合い。不思議な感覚。つまり、人間の想像力が今の状況を捉えきれずに、何か忘れることでその何かを乗り切ろうとしている。なぜ人はそんなものを作り出してしまったのか。あまりにも傲慢な仕業。

僕は、一足先にひとり社屋を出た。
健康ゲーム。薬がなくなったので、人形町の主治医のところへ行くのである。
駐車場の天井に穴が開いていた。
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【この日呟いたこと……】
12:39
今こそ、哲学しよう


でも、今晩は喧噪の中へ……