例えば、販売価格10,000円の委託商品(買取ではなく、作り手からお預かりしている商品)が販売サイトで売れた場合のはなし。

重ねて例えば、その商品が「七掛け」だとすると、作り手の方に「10,000×7」の7,000円をお支払いして、われわれは手間賃として3,000円を頂戴する、一見なんだかずいぶんと割のいい商売に思えます。しかし……

10,000円以上お買い上げの場合、送料は無料としています。お客様にお届けする送料が200円かかるとして、これは当方持ち。加えてお客様がヤマト運輸の代引きという方法をご希望されたとします。代引き手数料は税込み310円なのですが、これはお客様のご都合なのでお客様に負担していただきます。したがってお客様には、商品が届いた時に商品と引き換えに代金の10,000円と代引手数料310円をヤマトの人にお支払いいただくことになります。それでいいですかという確認のメールをお客様に送り、OKのお返事が戻って来た段階で商品発送となります。(ちなみに梱包材だってそれほど安くはありません。)

さて、この取引一件の帳簿への記帳はどのようになるかというと……
商品を発送した時点で税務上記帳する義務が生じます。お客様にお支払い頂く10,310円は、まだ手元には無く、いずれこちらに届く予定なので、この10,310円は「借方」に「売掛金」として計上しておくのかな、と思いきや、10,310円の内、310円はお客様がヤマトに支払って終わりなので、当方とは無縁な金額。したがって、10,310円をお支払いくださいというご案内は差し上げますが、当方の帳簿の「借方」に記載するのは、「売掛金」きっかり10,000円だけです。その反対側の「貸方」には、商品を提供してくださった作り手の方に支払う7,000円を「預かり金」として計上、残りの3,000円が我々の取り分で「売上」となるのですが、内税の消費税を按分しなければなりません。結果「売上」は2,858円で、残りの142円が「仮受消費税」(本来は商品を買ったお客様が国庫へ納入すべきものを仮に我々が受け取っておいて後でお客様に代わって納税する消費税という意味)となります。(7,000円分の消費税の納税義務は作り手の方にあります。でも年間の売り上げが1,000万円以下なら免除されます。)

商品を送るには送料がかかります。「送料」は経費だから「借方」に計上しますが、これもやはり消費税と按分する必要があります。191円が「送料」、9円が「仮払消費税」(なぜ「仮払」なのかの説明は、そもそも消費税とは何かを理解する必要があって、ちょっと難解なので省略します)が「借方」。それに対する「貸方」は、例えばコンビニなどで送料を支払えば「現金」、でも我が社はヤマトさんの送料は一ヶ月毎まとめて支払うという契約をしているので、200円はヤマトさんからしばらく借金することになるわけで、だから「買掛金」となります。先の「売掛」が「貸し」、「買掛」が「借り」ということですね。

飲み屋の「付け」を「掛け」とか「掛け売り」とか言いますが、同じですね。

やがて、ヤマトさんからお客様から受け取った10,310円のうち、手数料310円を引いた10,000円が預金に振り込まれ、一方送料の200円が引き落とされます。また7,000円を作り手の方の口座に振り込み、さらには「仮受消費税」から「仮払消費税」を引いた金額を税務署に納税し、マイナスなら税務署から還付を受ける……

ああ、気が遠くなる。「2,852円(売上)」-「191円(送料)」-「その他の経費」=「利益」を稼ぎ出すのも大変なのです。

このところずっと帳簿と格闘。
今日も一日帳簿、でも時々「ドラさん」、のち「智内さん」でした。
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そのご報告は別記事にて。
帳簿が一段落するまで少々お待ちを。

(この記事は、経理をちょっとお休みして、ミュージックステーションで歌っているCoccoを見ながら、6月11日に息抜きのつもりで書きました。つうことは、もう5日もブログ書いてなかったんだねえ。)

※6月27日に、「ドラさん」と「智内さん」の記事をようやくアップしました。ふう……
 ⇒http://lince.jp/hito/dorafhoto…
 ⇒http://lince.jp/hito/hosaka…