《3月3日23時~25時》
1月24日に喜多見駅前の“串かん”に行った。
 ⇒その時の記事を読む
その次の日、財布がないことに気がついた。そのことは、上の記事のコメントで書いた。

紛失した財布は、もうすっかりあきらめていた。

先日のことである。自宅の書斎で仕事をしていると、宇夫方女史から電話。
「さっきサミットで買い物していたらね、“串かん”のお父さんに声掛けられて、財布、あったって」

財布を失くしたことがわかったとき、まず“串かん”かなと思ったので、その日、店が開く頃を見計らって電話を入れたのだが、その時は「ありません」という返事。ところがその後、座布団をひっくり返したら、その下から財布が出てきたのだそうである。

あきらめて、忘れた頃に出てくる財布はうれしいものだ。そんなことがあったので、ずいぶん間が開いてしまったが、ご主人にお礼を言おうと、“串かん”で一杯やることにした。そして、この日初めて“串かん”のカウンターに座ったのである。すると以前の“串かん”とは違う“串かん”が見えてくる。

お通し。
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座敷では、お通しをこうしげしげと眺めることはない。オヤジさんが目の前にいれば、お通しひとつにオヤジさんの心が見えてくるから不思議である。

前回入れたボトル。
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こんな画像も、カウンターに座っているから撮る気になった。

焼きトンを素焼きで頼んでみるのも簡単。「血圧がね」なんてハナシをしてみたりして。惰性の健康ゲーム。
「あ、癖で塩ふっちゃった」、これもご愛嬌である。
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カウンターに座ってオヤジさんとそんな会話をしていれば、お隣の常連さんとも親しくなる。

甲府のB級グルメ鳥もつ煮。
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前からあったメニューなんだろうけれど、今までは気に留めなかった。壁に貼られたメニューが目に入って、ひとしきりオヤジさんと鳥もつ煮談義になって、タレを甲府の専門店から直接仕入れているのだとか、「この味が自分でやると出ないんですよ」、そう聞かされては食べてみないわけにはいかないと頼んだのである。
さすがB級グルメのチャンピョンらしい味。「深み」などというやっかいな味なんか居酒屋には不要、クソ食らえである。甘辛くて酒が進む。それでいい。それがいい。

〆に焼きうどん。お隣の常連さんが「マスターの作る焼きうどんはおいしいのよねえ、ああ、なんでもおいしいけどさあ」
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はいはい、決して裏切らない期待通りの味で普通においしいです。それがいい。

ごちそう様でした、と帰り際、オヤジさんから聞いたハナシ。
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この建物、かなり老朽化して危ないらしい、だからもうすぐここを出なきゃいけない、今、新しい場所を近くで探している、新規開店したら宣伝して、っていうようなハナシ。えっ、ということは、お隣のラ・ポールもなくなるってこと?

ちょっとラ・ポールを覗いて聞いてみようかとも思ったのだが、なんだか不躾な感じがして、日をあらためることにした。