ゴーシュの畑からトマトをとってお土産に持ってきた三毛猫、こいつはオスなのかメスなのかということも謎ですが、ともかくゴーシュは、今までその大きな三毛猫を五、六ぺんみたことがあるということについて、なんで五、六ぺんなのかというおはなしを前回しました。

続いてやってきたのはカッコーです。
(ちなみに、ドイツの南部地方の古い方言では、カッコウのことを“Gauch”というらしい。“ゴーシュ”は、この“Gauch”から作った名前だという説もあるのです。)
ゴーシュはドレミファを教えてくれとしつこくいうカッコーに、こう答えます。
「うるさいなあ。そら、三べんだけ弾いてやるから、すんだらさっさとかえるんだぞ」
なんで三べんなんでしょう。これもなんだか納得がいかない。一度で十分でしょうに。
ところが、何度も声を出して読んでいるうちに、あることに気がついた。

ら、んべんだけひいてやるから、んだら、っさと、かえるんだぞ

このSの発音の並びが、実に気持ちがいいのです。そう思ったら、さんべん以外にはないじゃないですか。さんべんの次はさんじゅっぺんまでSの音は出てこないのですから。

いかん。完全に罠にはまっている。

おまけ。

ネズミの親子の最後の場面。

「こどもをさきにたててでていきました」のててでての並びも気持ちいいんだよねえ……

ネズミの親子の場面の謎は、また次回。
(楠さん、僕はあくまで代理だよ:高山正樹)