担々とした絶望の層の上には、余りに安易な、だからこそ懐かしい平安の層が重なり、掘り起こしてみたところで、それは時の経過を示す以外に何も語りはしない。僕はその地表を歩きながら、ひたすらに保障された嵐を待っている。それは豪奢な気分だ。感傷などない。水分は瞬時に気化してゆく。〈満たされている〉という事が、残された広大な世界を顧みないことなら、深遠な高揚などもはや訪れることはない。

僕はいつしか立ち止まり、そして再び歩き出す事を放棄するだろう。その時、なお僕に僅かでも硬直に対する敵意があれば、後は地熱を足裏に捉え、いまだ名を持たぬ地層の怠惰を糾弾するのみだ。

「しかし、損害はただ僕だけにはとどまらない。」
それこそ怠惰を隠す偽善だと君は言うのか。そうではない。純粋な無償の行為が不可能なのと同様に、全くの偽善も有り得ないのだし、何よりも〈愛〉は分析される事を拒みながら確かに存在しているのだ。

だが、遠く離れている事に、ある安堵感を覚えている。