1983年、ゲイの劇作家ジョン・グラインズ「トーチ・ソング三部作」が成功をおさめる。
「もはや、ゲイ芸術家を特別保護しなくとも、良い芸術は求められる時代になった」
それからもう2年。

「差別撤廃」とか、「人間の開放」とか、「既成の古めかしい悪しき道徳観のナンセンス」とか、そういういたって健康的で自信たっぷりな明るいスローガンと、それを支える「時代の感性」。
「こいつはいいことだ」というようなの声が、あちこちから、何故かぼんやりと聞こえてくる。

僕はというと、「意見なし」、ということにしておこう。

おてんとさまの下に出てきたオカマに、敢然と喧嘩を吹っかけたあのつかこうへい氏は、こうした状況の変化に就いて、果たして何とのたまうのであろうか。