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カテゴリ: 《過去のノート》
僕は、いつから部屋を暗くしなければ眠れなくなったのか。あんなに死を恐れ、明るくなければ眠れなかった幼い僕は何処へいったのか。

「狂気の理論」があるのではない。きっとあらゆる理論が狂気なのだ。
一度分裂してしまったものは、いくらハイフンで結んでも、もはや結合することは不可能だとレインは言った。
なるほどその通りだと思うのだ。

町へ出よう。町へ、出よう。

だが、「真正ならざる罪」は本当に許される罪なのか。それもまた「地平のかなた」の悪につながる罪ではないのか。

迷っている素振りをしても、逃れられないことを思い知れ。

カテゴリ: 《過去のノート》
「疲れているし、やらなければならないこともいろいろあるし……」
そう言ってあいつの誘いは断った。
それなのに、Aに誘われてノコノコ下北沢まで出かけていった。
彼女の話は相変わらず自分勝手だ。自分自身に嘘もついている。そう指摘すればそれはわかっていると言う。所詮愚痴だ。その愚痴を聞いてやって、それで少しでも気持ちが晴れるというならそれでいい。彼女にしたってそれ以上の事を僕に期待してはいまい。
「冗談じゃないわよ、だんだん腹がたってきた。あんなにつくしてやったのに、あいつのおかげでどれほどあたしが苦しい思いをしてきたか、それにくらべたらあたしの二年間の間違いくらい、大きな気持ちで許してくれたっていいじゃない。自分のこと棚に上げてさ、どうして男はよくて女はいけないの、冗談じゃないわよ。」
寂しかったこと、苦しかったこと、そんなそれまでの話を、全部ご破算にするかのように、冗談めかして言った彼女だったが、その声には説得力があって、それまでのどんな深刻な話しより、ずっとリアリティーがあったのだ。男の理屈を反古にする力。開き直った女の、実に魅力的で堅牢なるレトリック。
〈不用意に抱かれた女は無罪放免、ならば不用意に抱いた男の罪の重さは・・・〉

おとといの事。あいつと飲んでいた。
「この前、Aと寝たよ」
唐突にあいつがそう言った。だがすぐに
「止めよう、世界の話をしよう」
これについてはそれだけのこと。あいつの体のどこを探しても、もう〈力〉など残っていなかった。

「なんか、すっきりしちゃった。カラオケいこうよ。」
〈俺に何ができるというのか。お前さんは、徹底的にあいつの「女」なのだ・・・〉
「ああ、今日のところはどこへでもお供しましょう。(それが男の責任だというのなら)」





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