「筧の話」…
「何という錯誤だろう!私は物体が二つに見える酔っ払いのように、同じ現実から二つの表象を見なければならなかったのだ。しかもその一方は理想の光に輝かされ、もう一方は暗黒の欲望を背負っていた。そしてそれらは私がはっきりと見ようとする途端一つに重なって、またもとの退屈な現実に帰ってしまうのだった。」
「課せられているのは永遠の退屈だ。生の幻影は絶望と重なっている。」

安吾はドストエフスキーを「甘い」と言った。
基次郎の声を聞け!
問題は、「甘さ」ではなく、「深さ」である。
断固、反省などしない。