白石 准(主宰・作曲・ピアノ)

白石 准

東京生まれ。作曲家の父白石顕雄に音楽の手ほどきを受けた後、小林仁氏にピアノを師事。玉川大学で演劇を専攻、劇音楽の作曲に目覚める。
85年、東京渋谷の西武劇場で行われた現代音楽祭、"MusicToday"で主宰者である武満徹氏に見いだされ、 突如代役でアメリカの作曲家、フレデリック・ジェフスキーの夕べにて、作曲家と二台ピアノの作品を演奏し、各方面から絶賛を浴びる。
それ以降、弦楽器、管楽器、打楽器、声楽と、分野を問わず国内外の著名な独奏者、独唱者との共演を重ねている。 特にNHK交響楽団の首席トランペット奏者の津堅直弘氏とは20年をこえるコンビ。彼が率いていたThe Trumpets5のピアノも担当。 各々の発売CDでもピアノを担当している。

白石准の活動は実に幅広い。独奏では、プーランクやモンポウといった普段あまり聞かれない作品などをたびたび取り上げ、 また、すばらしい共演者を迎えての自主企画、"白石准のピアノの部屋"は100回を優に越える。
オーケストラの鍵盤奏者としても新日本フィルハーモニーを初めとして地方の団体でも多数活動。
TV朝日の『題名のない音楽会』には、主に故黛敏郎氏のシリーズで独奏者として度々出演。
作曲家としては劇中音楽を中心に作曲活動を展開し、また「語りと音楽」で構成された、宮沢賢治の原作に基づく「どんぐりと山猫」の上演は、 60回を超え、2005年には新作"セロ弾きのゴーシュ"、"注文の多い料理店"を書き下ろした。 2007年に名古屋の人形劇団むすび座の"ジョディと子鹿のフラッグと"の音楽を作曲。
ミュージカルでも、キャンディードやウェストサイド物語、ミスサイゴンなど、オーケストラプレイヤーや稽古ピアノとして、 そしてバレエでも、マシュー・ボーンの「ザ・カーマン」、アダム・クーパーの「危険な関係」ではキーボードを、 そしてレニングラード・キーロフバレエ団のペトルーシュカのピアノ独奏者というように、ピアノだけでなく、 シンセサイザー奏者としても活躍している。

楠 定憲(語り)

楠 定憲

愛媛県に生まれる。春秋座・青芸・かかし座での客演を経て、白石・高山・大島各氏と出会い共演を重ねる。また現在も、劇団あとむでの俳優活動で全国各地をまわっている。
出演作品、白石准作曲楽劇「どんぐりと山猫」・劇団あとむ「あとむの時間はアンデルセン」・「風を見た少年」。

高山 正樹(語り)

高山 正樹

修羅場が語れなくても、啖呵が切れなくても、講談は務まるらしい。だから、故小金井芦州は講談師を嫌った。彼は「最後の講釈師」と呼ばれた。 その芦州に出会って、3日で芦晃という名を頂戴した。弟子になったつもりなどないのに、弟子を取らない芦州が弟子を取ったと話題になった。 芦州の前座で、修羅場を語った。本牧亭の売店のおばちゃんに、久しぶりにいい修羅場を聞かせてもらったと褒められた。 酒の席で、若手の講談師に、役者の片手間に高座に上がることを責められた。普段は饒舌な芦州が、ただ黙って聞いていた。 その日、芦州の元を去ることに決めた。以来、一度も芦州とは会わなかった。齢50を過ぎて、白石准との作品を売る気になった。 今、僕のプロフィールは、芦州との思い出だけでいいと思っている。M.A.P.主宰。


大島 純(チェロ)

大島 純

東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部を卒業。これまでに松下修也、堀江泰氏、レーヌ・フラショ、花崎薫、黒川正三の各氏に師事。 2003年第14回京都フランス音楽アカデミーに参加。都内各地はもとより、故郷の岡山県津山市にて定期的に演奏会を行い、2003年12月・2005年 10月のピアノ奏者上田晴子氏との共演では特に好評を博した。

現在フリーのチェロ奏者として、多岐にわたった演奏活動を展開している。ヴェルデ弦楽四重奏団メンバー

宇夫方 路(語り)

宇夫方 路

日本工学院専門学校芸術学部演劇科卒。在学中から早稲田小劇場の研究生に。その後イエローページ、劇団えるむ、群馬中芸などの舞台に出演。 主な出演作品は「琴」「鼓」「六千人の命のビザ」「地べたっこさまやーい」「コッペパンはきつねいろ」他。 舞踊の世界では天才花柳紀寿郎の内弟子として日本舞踊を、その後、玉城流喜納の会関東支部関りえ子琉球舞踊研究所に所属し、国内外の公演に出演。2008年に教師となり、現在はカルチャーなどで指導もしている。

人見 共(歌)

人見 共

19XX年生まれ。3歳から金井紀子氏にピアノと音感教育を受ける。 ピアノ教師だった母はピアノ科に行かせたかったらしく河村昭三氏につけるが、長時間の練習に耐えられず落ちこぼれる。 声はやたらと通ったので16歳から故滝沢三重子氏(東京音大教授)に声楽のいろはを学ぶ。 幼稚園からお茶の水女子大学付属で受験勉強の経験も無い温室育ち、高3から藝大教授戸田敏子氏についたものの藝大受験に失敗。 滑り止めのつもりの私立も落ち浪人。翌年、風疹で熱を出しつつ東京藝術大学声楽家入学。 卒業時は風邪をひいたまま飛行機に乗り耳をおかしくし、絶対音が半音ずれたままNHK-FM午後のリサイタルに出演。 同大学院修士課程独唱課は浪人せずに入り、3年居座って修了する。修士論文・演奏はR・シュトラウス。 82年から89年まで筑波大学付属盲学校音楽科に勤務、給料をもらう生活を知り、点字楽譜を覚える。 二期会研究所に通いつつも肌に合わず1年半でやめる。オペラ研修所も2次試験で落ちる。 縁がないと勝手に思っていたオペラは、日生劇場主催オペラ『魔笛』に夜の女王で出演を果たす。 この頃故奥村淑子氏に1年ほど声楽を師事する。その後縁あって現代作品の初演や紹介に努める。 CMも多数録音。ネスカフェゴールドブレンドのダバダもその一つ。奥様業が天職と勘違いしていた時代である。 92年から豊島区立中央図書館ひかり文庫朗読会にて、2001年から日本点字図書館にて視覚障害者のための音訳ボランティアを続けている。 NHK文化センターの白坂道子氏・朝日カルチャーセンターの杉浦悦子氏による朗読教室、平川明子氏による呼吸と発声のワークショップに通う。 また図書館に於いて呼吸と発声の講師も勤める。 01年から朝日カルチャーセンター『ドイツリートを楽しむ』講師。童謡・唱歌の、自分でアレンジしながらの弾き歌いも楽しみの一つである。 自宅での声楽個人レッスンもライフワークである。特技は超高速千切り。

稲垣 護(ベース)

稲垣 護

名古屋出身で両親が音楽家という家庭に育ち、高校生時よりプロの音楽家として活動を開始。 当初はエレキベースでフュージョン等を演奏していたが、後にジャズに傾倒しウッドベースに転向する。 森剣治(SAX)和田直(GT)等のグループで演奏活動をする。 TV・ラジオ等で世良譲(P)をはじめ、東京在住のミュージシャンと数多くのセッションを経験し、上京を決意する。 1978年〜田村翼(P)トリオに参加。その後、大隅寿男トリオに所属。 その後渡米(ニューヨ−ク)リチャード・デイビスに師事。 ケニー・バロン、ローランド・ハナ、ベニー・グリーン、サイラス・チェストナット等のピアニストと共演。 自己のトリオでブルーノートに出演する。 2年間に渡るアメリカでの演奏活動後、帰国。 大隅寿男トリオに再度参加。中本マリ、阿川泰子、マリーン、マリーナ・ショウ等のボーカリストのバックを務める。 その後、山本剛(P)トリオに参加。コンサ−ト、ライブ、レコ−ディング等の演奏活動に従事する。 教則本「始めてのウッドベース」リズムエコーズ社より出版。

古本 大志(チューバ)

古本 大志

福岡県出身。愛知県立芸術大学卒業。 中村桃子賞受賞。読売新人演奏会に参加。 ITEC2004 in Budapestの国際テューバコンペティション第2位受賞。 第21回日本管打楽器コンクールテューバ部門第1位受賞。 これまでに、名古屋フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団とソリストとして共演。 Asian Youth Orchestra2002,2003、東京のオペラの森2005、小澤征爾音楽塾2006各オーケストラメンバー。 また、クラシック以外にも、ブロードウェイミュージカル「CHICAGO」,「ユーリンタウン」,「Nine」,「coco」に出演。 中山うりなどの、レコーディングやライブサポートメンバーとして活動。 Japan Tuba Soloists、ズーラシアンブラス、各メンバー。 これまでにテューバを横井俊文、安元弘行の各氏に師事。